尿検査

尿の種類

主な尿検査

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尿の種類


早朝尿随時尿負荷尿畜尿

自然尿カテ−テル尿膀胱穿刺尿





採尿時間による尿の種類


早朝尿

起床第1尿で,夜間多尿のある場合を除きもっとも濃縮されており,検査に適している。

pHが比較的酸性に傾いているため(睡眠中は肺換気が低下するためにCO2が蓄積

されている)化学成分,沈渣成分の保存性が比較的良い。


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随時尿

早朝尿以外の随時に採取される尿で,早朝尿に比べ希釈されている。

外来患者の多くはこの尿であり、スクリーニング検査としてはこの尿で

十分検査できる。


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負荷尿

@運動負荷尿

患者の実生活に即した腎.尿路系の状態を知る。

A体位性負荷尿

起立性蛋白尿の診断。

Bその他

PSP試験,PAHクリアランス試験,PFD試験,糖負荷試験などで、

それぞれの物質を経口あるいは注射によって負荷した後、一定時

間内の尿を採り尿中に排泄された濃度より、機能およぴ障害の程度を知る。

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尿コップ

畜尿

一般的には24時間蓄尿を行うが、目的によっては時間を定めて蓄尿することがある。

蓄尿容器は直射日光を避けて冷暗所に保存する。

早朝尿,随時尿では、尿量,濃縮の程度などにより測定値は大きくパラつくため、

クレアチニンなどで可及的に補正を行わなければならない。正しい臨床的評価を

与えるためには、尿中無機成分の測定はできる限り24時間蓄尿を用いることが

きわめて重要となる。戻る


採尿方法による尿の種類

自然尿

もっとも一般的な採尿法で,採尿のため何ら器具を使用せず、被検者自身

の任意によって排尿したもの。


●全部尿

自然放尿で全部を採取した尿である
畜尿を行う場合の採尿法である。

●初尿

放尿した最初の部分のみを採取した尿
である。尿道炎の検査などに用いられる。

●中間尿

放尿の最初と最後の部分を捨て、中間
の部分を採取した尿である。もっとも一般的
な採尿法で、多くの尿検査に適している。

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カテ−テル尿

尿道から膀胱あるいは尿管にカテーテルを挿入して採取した尿である。

採尿時の汚染を最小限に防止する目的で行われる。患者への負担や

尿路感染症続発の危険性がある。術後患者などで自然排尿が不可能

なときにも行われる。


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膀胱穿刺尿

無菌的に採尿する最良の方法であるが、患者への負担が大きい。

肉体的欠陥などで自然排尿やカテーテル採尿が不可能な場合や、

新生児,乳幼児などの特定の場合のみ行なわれる。


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尿コップ




主な尿検査


よく行われる尿検査で示されている項目の意味を簡単に説明しています。

外観pH比重蛋白ケトン体BIL(ビリルビン)

尿素窒素クレアチニンウロビリノ−ゲン潜血沈渣微量アルブミンNAG


注)これらの項目が異常であることからのみ病気を持定するのはむずかしく、他の症状や他の検査結果をみて判断されます。





外観

●色調
腎臓で産生される色素ウロクロ−ムによって、尿は正常
の場合淡黄色を示します。しかし、尿の濃縮度合いによって
無色から濃褐色までいろいろ変化します。
また、薬剤により色が変化する場合もあります。
●混濁
正常新鮮尿は透明ですが、赤血球、細菌、膿などが混じっている
場合混濁します。(放置による混濁もある)

尿の色イロイロ

正常 血尿 無色 薬尿


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pH

pHは尿の酸性度を示す指標。健常人でも、食事や運動
などの生理的要因によって5.0−8.5の幅広い範囲で変動します。
(通常は酸性で約pH6.0)
これは、生態内の酸塩基平衡の変化に応じて、腎臓が過剰な
酸あるいはアルカリを尿中に排泄して調整しているためです。
尿路感染症などでは、細菌によってアルカリ化します。


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比重

尿比重は、尿中に融けている全物質の濃度を示します。
これは、腎臓により調節される尿量と、最終的に尿中
に排泄される物質の量で決まります。
尿比重、尿量の調節に重要な役割を果たしているのが
腎臓にある集合管で、抗利尿ホルモンによって制御
されています。


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蛋白

尿中の蛋白は、健常人でも少量含まれていますが
通常の定性検査ではほとんど検出されません。畜尿を
定量すると尿蛋白は、1日50−150mg程度排泄
されています。1日150mg以上尿中に排泄されて
いる場合を蛋白尿といいます。


●蛋白尿の分類
@生理的蛋白尿
............機能性蛋白尿(運動、入浴、発熱)
............体位性蛋白尿(起立性、前彎性)
A病的蛋白尿
............腎前性蛋白尿(甲状腺機能亢進、心不全等)
............腎性蛋白尿 (糸球体性、尿細管性)
............腎後性蛋白尿(尿管、膀胱、尿道の炎症など)


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尿中の糖質は、分子量の小さいブドウ糖、果糖、五炭糖
ガラクト−ス、ショ糖、乳糖などですが、一般的に尿糖
といえば、ブドウ糖を示します。
食物中のブドウ糖は、小腸より吸収され全身の末梢組織
でエネルギ−として利用されます。血流によって腎臓に
運ばれると、分子量が小さいので糸球体を通過してしま
いますが、近位尿細管で再吸収されます。正常な腎臓は
約180mg/dlくらいまでは、再吸収できますが、
それ以上になると尿中に排泄されます。(関連:糖尿病)


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ケトン体

アセトン、アセト酢酸およびβ‐ヒドロキシ酪酸
を総称してケトン体と呼びます。ケトン体は脂肪代謝
の中間体として肝臓で生成され骨格筋,脳,腎などに
おけるエネルギー源、脂肪合成に利用されて正常では
血中,尿中にはほとんど検出されません。
糖尿病や十分な食物摂取ができない状態などの糖質
代謝異常では、代替エネルギー源として脂肪の分解
が進み、この結果ケトン体の産生が増加し、ひいて
は血中、尿中のケトン体の増加します。


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ビリルビン

胆汁色素の主成分であるビリルビンは、その大半が
血色素(ヘモグロビン)に由来します。この胆汁色素
の形成と排泄異常により、生態内には過剰のビリルビン
が蓄積し、皮膚、粘膜に沈着します(黄疸)。
その発生機序により肝前性(溶血性黄疸など)、
肝性(肝細胞性黄疸)、肝後性(閉塞性黄疸)に分かれます。
それぞれの病態に応じて尿ビリルビン、尿ウロビリノ−ゲン
の変化が見られます。


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クレアチニン

クレアチニンは、骨格筋などでのエネルギ−源として利用されるクレアチンリン酸の最終代謝産物で、尿中に全て排泄されます。尿中クレアチニンの増加は、種々の筋疾患などでみられます。腎機能障害などでは、尿中や血中のクレチニンが増加します。このクレアチニンと尿素窒素の比率はほぼ一定であることから、その比率は腎機能の指標として利用されます。( 関連:CK(CPK) )


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尿素窒素

尿素は、蛋白質、窒素の最終代謝産物で、尿中の窒素の80%を占めていおり、尿素サイクルを経て肝臓で生成されています。肝疾患などで尿素合成が阻害されると、尿中尿素窒素は減少します。また腎臓の障害のために排泄が障害されても尿中尿素窒素は減少します。

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ウロビリノ−ゲン

ウロビリノ−ゲンは、ビリルビンが胆汁として腸内に排泄
された後、腸内細菌によって還元されたものを言います。
ウロビリノ−ゲンの一部は、腸管から再吸収され再利用されますが、
殆どは便中に排泄されます。ウロビリノ−ゲンは、ビリルビンと
関連付けて考えられます。


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潜血

血尿は、赤血球等が混入している尿で、全身性の出血傾向
腎、尿路、泌尿器系の腫瘍、炎症、異物、先天性異常など
で見られます。尿に対する血液の割合が0.1%を超えると
肉眼的血尿として観察できます。
また、体内で溶血が起こると血色素ヘモグロビンが尿中に
排泄されるため潜血反応陽性になります。

血


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沈渣

尿沈渣は、尿中の有形成分を顕微鏡をつかって観察し、その量や種類から、腎尿路系や他の全身的疾患のスクリ−ニング、治療効果の判定などに利用されます。
尿中の成分は大別して、有形成分と、その他の無機成分に分かれます。さらに、それらの由来により、腎前性、腎臓や尿路由来腎後性外界由来に分けられます。

●有形成分......赤血球、白血球、上皮細胞、円柱など

●無機成分......塩類など


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微量アルブミン

糖尿病性腎症は糖尿病の合併症として糖尿病のコントロ−ルを左右する重篤な疾患です。微量アルブミンはこの糖尿病性腎症を早期に発見するための指標となります。


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NAG

NAGは、N-アセチル-β−D−グルコサミニダ−ゼの略で、尿中のNAGは腎臓の近位尿細管由来であることから、腎臓の中でも近位尿細管障害の早期発見や、治療予後判定に用いられます。


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