| 小瀬 浩之(近大)中堅 180/73 右/左 (尽誠学園出身) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「俊足・好打型では、今年のNO.1!」 俊足・好打・好守の三拍子揃った好打者タイプとしては、今年のNO.1だと評価したいのが、この 小瀬(おぜ)浩之 である。ただ左の好打者タイプ打者と云うのは、プロにも多くいるタイプで、中々評価され難く、その打撃だけでなく、絶対的な走力があるとか、外野手として肩が強いとか、長打力があるとか云う、プラスαが指名への必須条件になる。そういった簡単で観ると、この小瀬には、何があるのだろうか。
4年春も打率.390厘を残し、打撃成績の上位に。秋は、まだ立同戦を残しているが、両校に打撃上位成績の選手がいないことからも、小瀬の首位打者は確定的だ。4年春に、盗塁1と落ち込んで心配していたが、ラストシーズンでは、積極的な走塁を魅せ、7盗塁をマークしている。先輩などがいなくなり中々モチベーションが維持出来ない、あるいはその責任感からプレッシャーのかかる選手が多い中、最終学年の春・秋とも、極めて好成績を残したところは、高く評価したい。 (守備・走塁面) 一塁までの塁間は、コンスタントに4.0秒を切る。速い時には、3.8秒台を記録するなど、スピードだけならば、充分プロで足を売りに出来る脚力の持ち主だ。ただ走塁への意欲、走塁技術となると、同リーグ屈指の足のスペシャリスト・荻野(関西学院大)に比べると、一歩劣る印象は否めない。現状は、プロで1シーズン10〜20個レベルの可能性を秘めた走力であり、それ以上の足のスペシャリストを目指すとなると、まだまだ学ばなければ行けない点も多いだろう。 ボールへの反応・落下点への無駄のない周り込み、キャッチング等を観ると、プロでも一軍レベルのものがある。元々走力がある選手だけに、守備範囲も広い。まあ素材としては、プロの広い球場を背に、中堅を務められる素材ではないのだろうか。ただ地肩に関しては平均的な選手で、けして際だつものはない。 こうやって観ると、足・肩などのプラスαが、左の好打者指名への大きな条件となると書いたが、小瀬がそのプラスαがあるかは微妙なレベルだと云わざる得ない。 (打撃フォーム) いつものように「野球兼」2007年10月15日更新分に、彼の打撃フォーム連続写真が掲載されている。下記の寸評には、昨年の打撃フォームの分析がなされているので、主な違いについてのみ説明したいと思う。 <構え> ☆☆☆☆ 構えを観ると、今年の方が昨年よりも、幾分足を引いて構えているように見える。あとはそれほど大きな差は感じられないが、打席でリラックスして構えられている好い構えではないのだろうか。 <仕掛け> やや遅めの仕掛け よりボールをじっくり観て引きつけて叩こうと云う意識が感じられる。通常このタイミングでの始動は強打者・スラッガータイプの始動なのだが、イチローもそうなのだがアベレージ打者でも、狙い球を絞って打席に立つ選手には適している。ただし始動が遅い分、鋭いヘッドスピードと強靱なパワーを必要とするため、プロの世界でこのタイミングで始動するのであれば、もっともっとスイングを鋭くすべきだろう。以前は「平均的な仕掛け」だったことを考えると、若干始動は遅くなっている。ただこれで結果が出ているので、特にここでは問題としない。 <下半身> ☆☆☆☆ 昨年との違いは、アウトコースの球を捌くのでも、アウトステップするようになったと云うことだ。基本的にボールを強く叩けないアウトステップには反対なのだが、例外として左の俊足・好打タイプに関しては、いち早く一塁に駆け出す意味でも、ありだと考える。 彼のように、ボールをよ〜く引きつけてポイントを後ろにして打てる選手に関しては、このアウトステップもありだろう。そのため打球は、強く打ち返すことには適していないが、センターからレフト方向に逆らわず打ち返したり、ボテボテの内野安打を誘うのには適したステップなのだ。あえてアベレージ打者としての割り切りが出来てきたことが、この好成績につながっているのかもしれない。 <上半身> ☆☆☆ 特に技術的には、大きな変化はわからなかった。ただ現在は、無理なくヘッドが振り抜けていて、どんな球にも素直にバットが出てくる印象を受ける。私は今シーズン序盤戦での観戦だったが、改めてこの選手の対応力の高さが、学生球界屈指であるものを感じさせてくれた。スイングにそれほど鋭さ・強さが際だっていないので、プロのスピード・球威・キレには、一年ぐらい対応に時間がかかるかもしれないが、毎年3割を残す打撃センスの持ち主だろう。 <軸> ☆☆☆☆ 頭の動きはそれなりだし、身体の開きを我慢しつつ、軸足を崩さないで粘れる安定感が好い。技術的にも、非常にしっかりしたものを持っている。 (最後に) プロのスピードに慣れれば、毎年3割を残せる素材だろう。足も速く、守備も上手い。これも年々慣れてくれば、走塁でもアピール出来る可能性を秘めた素材だ。1番・中堅手を捜しているチームには、持ってこいの素材だと評価したい。 同校の先輩・藤田(横浜)遊撃手などと比べひ弱さもなく、2年目あたりからレギュラー争いを意識出来そうな選手だ。野球への貪欲さや最終学年にきっちり結果を残す姿勢なども、私はプロ向きだと考える。俊足・好打型では、今年のアマNO.1の選手だろう。こういったタイプが、中々高い評価で指名されることはないのだが、順位がどうであれ、自信を持ってプロに入って来て欲しい! (2007年・秋) 蔵の評価:☆☆ |
| 小瀬 浩之(近大)中堅 180/73 右/左 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「この男が欲しい!」 毎年全国に散らばる何千もの選手達を見ているが、ぜひ、この選手をチームに加えてみたいと強く実感させられる選手がいる。その男の名前は、 小瀬 浩之。彼の才能のみならず、野球に賭ける熱い思いは、優勝を争うチーム作りにとって、不可欠な男だと言えよう。
1年秋からリーグ戦に登場。早くからその才能は開花された。気になるのは、意外に良いシーズンと悪いシーズンの波が激しいところ。最終学年では、文句なしの成績を残して、プロ入りに弾みをつけたい。リーグ戦でも、走力を充分にアピールして、近大の核弾頭として活躍している。 (守備・走塁面) 一塁までの塁間は、3.8秒台を記録。このレベルになると、プロでも俊足を通り越し、足を武器に盗塁を狙える快足レベルにあると言えよう。ただ走るのが速いだけでなく、積極的に走塁を仕掛ける走塁意欲と盗塁技術を有している。またベースランニングなども上手く、プロでの一番の売りは、足になりそうだ。 広い守備範囲を活かした、中堅守備も魅力。打球への反応、ボールへの追い方、キャッチングレベルも悪くない。地肩に関しては際だつ程ではないが、中堅手としては合格点は与えられるだろう。またその守備は、すでにプロの一軍レベルにありそうだ。 (打撃スタイル) <対応> 初球〜3球目ぐらいに手を出して来る平均的なタイプ。しかしボールを良く見て粘ったり、ファールで投手に多くの球数を放らせるなど、一番打者としての役割をよく心得ている。 <狙い球> 真ん中〜外角よりの速球を好む傾向が強いようだが、必ずしも速球以外の球も狙い打つことが出来る。 <打球> センター方向への打球が目立つ。軽く払うようなスイングなのだが、リストが強いのか打球が想像以上に伸びる。 <仕掛け> 平均的な仕掛け 春の時はもっと始動が遅かった印象だが、今は「平均的な仕掛け」を採用。これは、ある程度の対応力と長打力をバランス良く打ち分ける中距離・ポイントゲッタータイプが多く採用するスタイルである。彼が意識して始動を早めているのか、調子を崩し少しタイミングの取り方がおかしくなっていたのかは定かではない。 <タイプ> タイプ的には、完全にアベレージタイプの打者だろう。高い対応力と俊足を活かし、ヒットを連発して欲しいタイプだ。 (打撃フォーム) いつものように「迷スカウトの足跡!」2007年1月15日更新分に、彼の打撃フォーム連続写真があるので、そちらを参照して頂きたい。 <構え> ☆☆☆ 前の足を軽く引き、カカトを上げて立っている。以前は明らかなオープンスタンスだったが、今はスクエアスタンスだと言って良さそうだ。グリップの高さは平均的、以前はもっと下げていた印象。両目で前を見据える姿勢が良いのは春と変わらない。春とは少し違ったフォームになっている。 <下半身> ☆☆☆ 投手の重心が下がって来る時に、カカトを一踏みしてタイミングの一致を計るシンクロを採用。足を軽く浮かし、真っ直ぐ踏み出して来る。以前はもう少し足をまわし込んで来る印象があったが、動作全体を小さくまとめている印象だ。それでもステップの幅・踏み込みの強さなどは、少々物足りないのは変わらない。 真っ直ぐ踏み出すと言うことは、内角でも外角の球でも対応したいと言う彼の意志の現れ。春より良くなったのは、足元がインパクトの際に我慢出来ており、アウトコースの球威・球速のある球でも対応しうるスイングになってきた点だ。ただ本質的には、強く叩くと言うよりは当てに行く動きで、それほど春から本質的には変わっていない。 <上半身> ☆☆☆ 春よりもトップをしっかり深く取るようになっている。その際にグリップが身体の奥に入り込むことはない。スイング軌道は、以前はもっとバットを寝かせて出して来る感じだったが、少し上から出すことを意識するようになったようだ。外の球でも、ヘッドを立ててスイング出来ているのが良い。スイングは、払うようなスイングなので、強く叩くと言うよりは上手く捌くと言った印象で、典型的なアベレージ打者のスイング軌道だ。 インパクトの強さ・スイングの強さなどは、相変わらずそれほどでもない。本当の意味で球威・球速・キレのあるプロの球に対応するには、一年ぐらいかかるかもしれない。 <軸> ☆☆☆☆ 重心がグッと沈んでからは、頭の位置は安定している。身体の開きも我慢出来ており、軸足にも粘りが感じられる。彼の一番の良さは、軸足が崩れそうでも我慢して、タイミングを狂わされても対処出来るところなのだ。 (最後に) 守備・走塁に関しては、すでにプロの一軍級のレベルにある。打撃に関しては、ミートセンス・軸足の粘り強さなど光る資質があるものの、プロ仕様の強いスイングには課題があり、本当の意味でプロのスピード・威力に対応するのには、少し時間がかかるかもしれない。 しかし常に上を目指し、いろいろチャンレンジして行けるタイプだし、何より試合に賭ける意気込みが違う。あとは、何が自分にとって必要なのか、あるいはそうではないのかを見極める能力を高めることだろう。まだまだ自分に合った形を模索中と言った感じの印象を受ける。ただ彼のような選手は、必ずや壁にぶつかっても、乗り越えて行けるはずだ。志を高く持って、自信を持ってプロに入ってきて欲しい! (2007年 1月16日更新) |
| 小瀬 浩之(近大)中堅 180/73 右/左 |
すでに昨年あたりから、関西学生球界では抜けた存在感を示している野手がいる。その男の名前は、小瀬 浩之 。今春のリーグ戦でも打率.431厘をマークし首位打者を獲得。同時にリーグ戦では、10盗塁をマークするなど、ミートセンス溢れる巧打と俊足は、まさにプロを意識できる素材だと言えよう。 私がこの男のことを評価するのは、単に打撃や走塁が素晴らしいだけではない。昨年の大学選手権決勝戦。近大は青学との死闘を演じ、惜しくも日本一を逃すことになる。まだ下級生だったのにも関わらず、小瀬は涙を流して悔しがった。まだまだ先に、そのチャンスがある下級生達は、意外な程、負けた後はサバサバしているものが多い。まして大学生にもなれば尚更だ。それだけこの男の野球への思いは、深いものがあることを如実に現している。この男には、野球への貪欲さを、グランドから感じさせる数少ないプレーヤーだと言えよう。 (守備・走塁面) 一塁までの塁間は、3.9秒に達する。これはプロの基準である4.2秒を大きく上回り、プロレベルに混ざっても俊足の部類と言えよう。彼の場合、圧倒的な走力だとは思わないが、盗塁を仕掛ける積極的な走塁とベースランニングの上手さなどを感じさせる。プロでも年間20盗塁ぐらいは期待出来るかもしれない。 中堅守備に関しても悪くない。俊足を活かし守備範囲も広いし、キャッチングにも破綻がない。地肩に関しても基準レベルはあるようで弱くはないだろう。プロでもセンターラインを担うだけのものがありそうだ。 (打撃スタイル) この選手興味深いのは、好打者タイプなのに仕掛けのタイミングが「遅い仕掛け」を採用しているのだ。一般的に始動が遅ければ遅い程、長距離傾向が強くなる。早くなれば早い程アベレージ打者の傾向が強くなるのだ。ただし一つ例外があって、ボールをギリギリまで見定めつつ、状況に応じた打撃が求められる2番タイプの選手には、実はこの「遅めの仕掛け」を採用している選手が多いのだ。ミートセンスに優れ三振の少ない彼のようなタイプは、プロでは2番タイプあたりが求められることになるかもしれない。彼の場合「遅めの仕掛け」を採用しているが、生粋のアベレージ打者だと言えよう。 踏み込みは、軸足に対し真っ直ぐ踏み出して来る。これは内角の球でも外角の球でも、同じように捌きたいと言う彼の意志が感じれる。どんな球にも対応して高いアベレージを残したい彼にとっては、この踏み込みで悪くないだろう。 (打撃フォーム) 今度は打撃フォーム観点から、この選手の可能性を模索してみたい。 <構え> ☆☆☆☆ 左のオープンスタンスで構え、如何にも好打者タイプと言った感じである。全身を揺らぎながらボールを待ち、グリップは下げ気味に脱力して構えられているところが良い。腰の据わり・全体のバランスなどは並程度だが、顔がしっかり正面を向いて立てているところは良い。 <仕掛け> 遅めの仕掛け 上記で説明した通り、遅めの仕掛けを採用している。 <足の運び> ☆☆☆ 足を回し込んで、真っ直ぐ踏み出して来る。その際の踏み込み・ステップはやや物足りものがある。ボールを強く叩くと言うことよりも、当てるこに終始したスイングになっている。この辺が本当に一定レベル以上の球威・球速のある投手のストレートに対応仕切れない一つの要因を作っているのではないのだろうか。 踏み込んだ足元は、なんとかブレを我慢しようとする意志が感じられる。もし盤石の下半身を作りたいのならば、もう少し気持ちステップを広く取ることで、下半身と上半身のバランスの取れたスイングを身につけた方が好いのではないのか。 <リストワーク> ☆☆☆ トップ自体はそれなりに深く、奥にはグリップが入り込むことはない。スイングは、バットを寝かせて出して来るような、如何にも左の好打者タイプのスイング軌道。ボールに対し逆らわず対応するのには適したスイング軌道なのだろう。その際にバットのヘッド下がらないので、スイングの軌道が大回りになるようなことはない。 スイングの弧の大きさ・フォロースルーなどを観ると、やはりこの選手は、アベレージタイプの 対応型なんだと言うことを実感する。 <軸> ☆☆☆ 頭の動きも抑えられ、身体の開きも我慢しようとする意識はある。軸足も安定して形を保っているわけではないが、上手く重心を残しつつ対応出来ており、アウトコースの球にも上手く対応出来ている。 (最後に) 守備・走力・ミートセンスなどは、充分プロでやって行ける才能の持ち主だろう。ただ技術的に観ると、ボールを強く叩くスイングが出来ていないので、どうしても球威・球速のあるプロの球には苦労する可能性が高い。プロ仕様の強く叩けるスイングを身につける必要性に迫られそうだ。 そのため現段階での打撃技術は、それほど際だつ程ではない。ただ天性のミートセンスを兼ね備えた選手だけに、プロのスピードに慣れ、技術的な改善が観られれば、いずれ対応出来てしまうのではないかと考える。彼のような野球に熱いものを持った男が、一人でも多くプロ入りすることを願っている! (2006年 6月20日更新) |