2006年度 関西地区編




<滋賀の逸材達>

 今年の滋賀は、全国的に見ても野手の人材が豊富な印象を受けてきたが、ここに来て140キロ台を記録する投手の名前が大きくクローズアップされてきた。中でも140キロ台を記録する、中村・伊佐の右腕に、昨年から話題の140キロ左腕・川口がいる滋賀学園が、力のある投手を揃えて県内最高の布陣だと評価されている。

 その他にも、選抜出場の北大津の東山も140キロに迫るまでに球速を伸ばし、小島(守谷北)阿部(伊香)、阿江(膳所)投手など140キロ台を記録すると言われている投手が多数いるなど、今年の滋賀は中々速球派揃いである。

 一方昨年から全国的に注目されるスラッガーを揃えている今年の滋賀勢。筆頭候補は、青山・早藤の二人のスラッガーを揃える綾羽。青山はそれほど上背はないのだが、ボールを遠くに飛ばすセンスと対応力を兼ね備えた強打者。ただ守備・走力との総合力含めてどう評価されるのか?また転向してきた早藤は、規定により試合に出られるようになったのは、新チームから。すでに秋から17アーチを放っている。この二人は、まさに全国級の強打者と評判だ。

 一方、すでに甲子園に出て、その存在感をアピールしているのが、伊奈 龍哉(近江)外野手だろう。全国でも5本の指に入る強打者で、体格にも恵まれ今年の滋賀の野手陣では、最もプロに近い位置にいる選手。三拍子すべてに粗さが残った昨年だったが、すでに高校通算60本塁打以上を記録し凄みを増しているようだ。この夏は大いに注目してみたい一人だろう。他にも選抜に出場した有吉など、今年の滋賀は大物打ちが多い。

滋賀学園
川口潤耕(投手)B 伊佐岐弘(投手)C 中村駿介(投手)C

北大津:東山幸次郎(投手)C 竹下保二(投手)C 入船勝也(投手)C 有吉宏明(内野)C

守山北:小島雅俊(投手)C 出口広樹(捕手)C

膳所:阿江(投手)C

伊香:阿部健太郎(投手)C

近江:川村誠(投手)C 
伊奈龍哉(外野)B

綾羽
青山友紀(外野)B 早藤勇気(内野)B

滋賀の組み合わせ

 びっくりしたのは、今年の組み合わせである。なんと一回戦から選抜出場の優勝候補・北大津と投手王国を形成する滋賀学園が対戦する19日のカードは、全国的にも屈指のカードだと言えよう。またこの勝者が、順調に勝ち上がってきた場合の膳所の140キロ右腕・阿江のとの対戦を控えている。その他の逸材校は、準々決勝あたりでの対戦となりそうだ。今年の滋賀は、序盤戦から熱いことになりそうだ。

<京都の逸材達>

 今年の京都は、3年生よりもむしろ2年生に大物が多い。それでも春から急成長の大野雄大(京都外大西)は、プロ注目の大型左腕。ただまだまだいろいろな意味で課題の多い投手だけに、どこまでそのスケールを伸ばしてこられるのか注目したい。3年生では他に、西原(京都成章)や宮本俊輔(久御山)などが、140キロ近い速球があると言うことで注目されている。人材豊富な県だけに、これから新たに隠れた逸材達がクローズアップされてくる可能性は高い。

 一方二年生には、来年のドラフト候補が多い。中でも福島大輝(平安)投手は、来年の上位候補。個人的には投手としてのセンスは、中田(大阪桐蔭)以上だと評価している。また伸び悩んでいる印象は否めないが、本田拓人もあの江川卓を彷彿させるような大胆なフォームが蘇って来ると楽しみだ。2年生世代には、来年に向けて非常に楽しみな人材が揃う。

 野手では、平野和樹(平安)捕手が、県屈指の強打者として注目されてきた。ただ体格・身体能力的には、高卒プロタイプではないだけに、どう評価されるのか注目される。捕手としてのセンスが素晴らしいのが、野村圭司(京都成章)捕手。課題の打撃を何処まで改善されているのか注目してみたい。その他では、下級生の頃から注目される好打者・平林拓朗(京都外大西)外野手の三拍子揃ったプレーにも期待したい。

久御山:宮本俊輔(投手)C

京都外大西
大野雄大(投手)B 北岡繁一(投手)C 本田拓人(投手 2年)B
      平林拓朗(外野)C

平安:須田健太(投手 2年)C 
福島大輝(投手 2年)B 平野和樹(捕手)B

京都成章:西原佑亮(投手)C 石上輝幸(外野)C 西山翔大(一塁)C

東山:岸田一等(一塁)C

京都の組み合わせ

 現時点で名前があがっている選手達の学校は、いずれも多くがシード校に属しており、順調に勝ち上がると準決勝ぐらいまで対戦しない学校が多い。そんな中、強力バッテリーを誇る京都成章は、3回戦で好投手・宮本のいる久我山との対戦が予想され、準々決勝では、強打者・岸田一等のいる東山との対戦が予想される。


<大阪の逸材達>

 全国屈指の選手層を毎年誇る大阪。今年も多くのドラフト候補を抱えている。その筆頭が、ドラフト上位候補の 前田 健太(PL学園)投手。1年時から公式戦で活躍し「桑田2世」の異名を取るが、むしろアウトコースの140キロ台の速球の活かし方は、球界のエース・上原浩治に近いものを感じる。毎年着実に課題を克服して成長して行く自己探求心の高さと、精度の高い制球力と野球センスは、まさに上位指名に相応しい投手だと言えよう。

 その前田とは対照的に、素材を全面に出しているのが、内田 雄大(大産大附)投手。こちらは黒人の血が混じったハーフで、日本人にはないバネを活かした優れた肉体の持ち主。技術的には粗いが、パワー・バネが違う印象だ。上手くボディーコントロールが出来て来ると、将来150キロ連発も夢ではない超素材型だ。その粗さが解消されてくれば、一躍上位候補に踊り出てくるかもしれない。

 毎年一人ぐらい、野球強豪校以外にドラフト候補がいるのが、大阪の特徴でもある。その代表選手が、山田 弘喜(城東工)投手。早くから逸材きらめく大阪でも、NO.1の素材だと言われていた投手が、ラストサマーを迎える。そのベールを脱ぐときがやってきた。左腕では、昨夏までは好投手のイメージが強かった 上園 政博(上宮太子)投手。今年に入り140キロ台を記録するようになるなど、大阪NO.1左腕と評判の高い実戦派投手だ。また来年の1位候補・中田のいる大阪桐蔭なども、今年も注目株だ。

 野手でも大阪桐蔭には注目選手がいる。その男の名前は、謝敷 正吾 二塁手だ。先輩の西岡剛(ロッテ)内野手を彷彿させるようなセンス抜群の好打者。昨夏までは、前評判の割に技術的にも課題が多かったが、この一年でどのぐらい成長したのか、ぜひ確かめたい一人。

 同じように好打者タイプであるが、コースに逆らわない打撃が自慢の 中浦 克也(大商大堺)中堅手も注目株。好打者タイプだけに、打撃だけでなく守備・走塁で如何にアピール出来るのか注目したい。

 個人的には、好打者タイプで一番推したいのは、今井 諒(履正社)中堅手。俊足・強肩・強打の外野手で、三拍子のバランスが素晴らしい。選抜でアピール出来なかっただけに、この悔しさを全国大会で晴らしてもらいたい。チームメイトの 土井 健太 捕手も全国屈指の強打の捕手である。捕手としての能力も悪くないが、プロを目指すのならばパワフルな打撃を活かせる他のポジションかもしれない。同じ捕手でも、好守・強打の広本 拓也(浪速高)も評判。下級生の時から活躍する伊藤 正行・東向 誠の上宮太子勢にも注目。打者としてNO.1は、やはり 中田 翔(大阪桐蔭 2年)投手だろう。PL学園時代の清原を彷彿させる懐の深い構えから繰り出す打球は、将来・球界を代表するスラッガーに成り得る素材だと注目したい。この夏・どのぐらいの打棒を魅せてくれるのか大いに期待したい!

近大附:三井 郁哉(投手)C 石方 雄基(投手 2年)C

上宮太子:上園 政博(投手)C 伊藤 正行(外野)C 東向 誠(内野)C

大産大附
内田 雄大(投手)B 鷲尾直紀(外野)C

北淀高:小林 実(投手)C

大阪桐蔭:中道 侑志(投手)C 
中田 翔(投手)A 謝敷 正吾(二塁)B
     岡田 雅利(捕手 2年)C

PL学園
前田 健太(投手)A 岡崎 啓介(遊撃 2年)C 木野 学(二塁 2年)C
     
戸澤 一樹(一塁 2年)B

上宮高:松浦 孝至(投手)C

城東工
山田 弘喜(投手)B

履正社
今井 諒(中堅)B 蛯子 大輔(外野)C 土井 健太(捕手)B

浪速高:
広本 拓也(捕手)B


大阪大会の組み合わせ

 大阪大会も兵庫同様にブロック別になっており、4回戦で各ブロックを勝ち上がってきたチームが再び抽選をして代表を決めるシステムだ。ただ兵庫との違いは、シード校がなく、有力校でも一回戦から登場するなど、春季大会の恩恵が全くないのが特徴だと言えよう。そのため大阪の春季大会は手の内を隠すケースが目立つので、選手達の成長を本当の意味で観られるのは夏の大会であったりする。

 今年の大阪は、同ブロックに逸材を抱えるチーム同士の対戦は、PL学園と大商大堺のいるブロックぐらいで、後は4回戦以降での対戦となりそうだ。そのため、現時点ではどういった対戦になるかは予想出来ない。大阪大会の一番の序盤戦のメインは、22日・住之江球場で行われる。

 ただ逸材校に関しても、大阪の場合対象になるチームも多いので、強豪校以外の逸材については早い時期にチェックしておいた方がよさそうだ。特に山田投手のいる城東工や小林投手のいる北淀高・それに同じブロックに強豪・大体大浪商のいる上宮などは、早めにチェックしておきたいところだろう。今年は何人の選手が、大阪から指名されるのだろうか。質・量共に、全国屈指であることは言うまでもない。


<奈良の逸材達>

 今年の奈良大会の好投手となると、旧チームから登板していた 藤井 貴之(天理)投手は順調に成長し、今やMAX140キロを記録するまでになったと言う。少々肘の硬さが気になるが、スケールの大きな投手として密かに成長を期待している一人。同じ天理には、スリークオーターからキレのあるスライダーを投げ込む 後藤 真人 の左腕もおり、こちらも注目だ。

 同じく優勝候補の智弁学園には、松田 基 投手がいる。こちらもMAX140キロに迫る勢いのある投手だが、元々制球力・緩急など実戦向きな投球を身上としている投手。更に創部3年目の関西中央の玉岡 裕治は、130キロ台の速球光る楽しみな逸材。また県下NO.1投手として呼び声高い上西のいる大淀にも注目したい。

 打者では、投手も兼ねる 辻中 辰哉(高田商)の鋭いヘッドスピードから繰り出される打球は魅力。旧チームから活躍する天理の藤原・松原らの野手にも期待したい。好守で魅了する芳本一樹(郡山)捕手のプレーにも一目置きたい。

関西中央:玉岡裕治(投手)C

天理
藤井貴之(投手)B 後藤真人(投手)C 藤原宏文(内野)C 松原匡志(外野)C
   多田彰吾(外野)C

智弁学園:松田基(投手)C

奈良商:谷口亮太(投手)C

大淀:上西裕作(投手)C

郡山:芳本一樹(捕手)C

高田商:辻中辰哉(投手&外野)C

檀原:茶田善太郎(投手)C

奈良の組み合わせ

 なんと1回戦から、好投手・玉岡のいる関西中央と逸材揃いの天理との対戦が実現する。3回戦では、県下NO.1投手の呼び声高い上西のいる大淀と好捕手・芳元のいる郡山が。関西中央と天理の勝者が3回戦で、好守に活躍する辻中のいる高田商と対戦するなど、序盤戦から逸材校同士のつぶし合いが予定されている。優勝候補筆頭の天理にとっては、厳しい相手が続きブロックとなりそうだ。


<和歌山の逸材達>

 今年の和歌山で県下NO.1投手と言われるのが、南昌輝(県和歌山商)投手。MAX144キロの速球を武器にプロからも注目されている素材だが、春季大会中に肘を痛めたので、最後の夏に無事調整が出来るのか注目される。

 その他・松隅(智弁和歌山)や伊藤翔(市立和歌山商)なども、130キロ台中盤ぐらいの速球を投げ込めるが、評価としては断然野手として見たい選手達。そういった意味では、今年の和歌山大会は、野手の方が目立つ印象だ。

 ドラフト候補として最も注目されるのが、橋本良平(智弁和歌山)捕手。選抜では、随分捕手らしくはなってきたが、まだまだプロを意識するのにはディフェンス能力が物足りない。打撃も当たった時の飛距離には目を見張るものがあるが、まだまだ粗さは否めない。その辺の成長が見込めるかどうかが、指名への別れ目となりそうだ。

 その他全国区ではないが、上野山貴也(箕島)捕手などは、打撃に関しては橋本とヒケを取らない強打の捕手。無名だが、森中 祐次(笠田)外野手の好打も見るべきものがありそうだ。

県和歌山商
南昌輝(投手)B 坂口和章(外野)C

智弁和歌山:竹中孝昇(投手)C 松隅利通(投手)C 
橋本良平(捕手)B
      広井亮介(内野)C 亀田健人(外野)C

市立和歌山商:伊藤翔(投手)C

近大新宮:和田啓介(捕手 2年)C 大橋優(外野 2年)C

箕島:上野山貴也(捕手)C

笠田:森中祐次(外野)C

和歌山の組み合わせ

 逸材校同士の対決となると3回戦で、タレント軍団・智弁和歌山と和田・大橋など2年生に逸材のいる近大新宮との対戦が。同じく3回戦では、伊藤翔のいる市立和歌山と強打の捕手・上野山のいる箕島の対戦が控える。ここを乗り越えると逸材校同士の対決は、準々決勝以降に持ち越されることになる。ただしその間にシード校との対戦も予想され、その通り行くかどうかは微妙だと言わざるえないだろう。この大会は、南の投球ぶりが、大会の盛り上がりに大きな影響を及ぼす大会になりそうだ。


<兵庫の逸材達>

 昨年は、大変多くの逸材達がいたと前評判の高かった兵庫大会。今年は、ややその勢いに比べると地味な印象を受けるが、楽しみな本格派投手達が揃っている。その筆頭候補が、春季大会でスカウトを集めた 稲川 大三(神戸弘陵)投手をあげたい。骨太体格から繰り出される速球は、常時135キロ強。球威のあるストレート以上に武器なのが、横滑りする鋭いスライダーのキレにある。高卒即プロを目指すには、もうワンランク上積みが欲しい印象があるが、打っても4番打者を務めるなどチームの投打の中心だ。私の観た試合では確認出来なかったが、ブルペンで球筋の良い球を投げていたのが、左腕の 寺田 健吾投手。こちらも140キロ近い球速持ち主で注目したい一人だ。

 昨夏の県予選から目立っていたのが、村山 拓郎(市尼崎)投手。こちらは、長身から繰り出す快速球と意外に変化球も良い投手。最後の夏には、140キロ台も充分期待出来そうな投手だがアーム式の腕の振りで評価は別れそう。個人的一番気になるのが、僅か2球で甲子園を跡にした福泉 敬大(神港学園)投手。骨太体格から繰り出す140キロ台の重い速球は、まさにドラフト候補に相応しいボリューム感を誇る。

 打者では、中山慎一郎・青山寛史の強打者が揃う、関西学院高コンビが注目だ。中でも中山は、プロ注目の逸材で、何処までラストサマーでアピールしてくれるのか楽しみである。またプロ注目と言う観点言えば、強肩・強打の捕手・本多 公康にも注目しておきたい。他にも好打者・強打者は数多くいるが、プロにまで進める選手がいるのか注目したい。

神戸弘陵
稲川 大三(投手)B 寺田 健吾(投手)B 小原雅裕(投手)C

市立尼崎
村山 拓郎(投手)B

神港学園:山口 昌輝(投手 2年)C 
福泉 敬大(投手)B 郷田敬弘(外野)C

関西学院
中山 慎一郎(外野)B 青山 寛史(外野)B

東洋大姫路:乾真大(投手)C 林崎遼(外野)C

育英高
本多 公康(捕手)B

尼崎北:森田 恭平(捕手)C

加古川北:伊藤 瞬(投手)C 水杉遼太(内野)C

神戸国際大附:井内 良介(外野)C

豊岡総合:田垣 真太郎(三塁)C

洲本実:矢野巧(内野)C

兵庫工:保野 高徳(投手)C

三木北:楠戸 啓介(投手)C

:松田 裕宣(捕手)C

明石南:橋田 良太(外野)C

市川高
河津 尚幸(投手)B


兵庫大会の組み合わせ

 兵庫大会は、一ブロックに一校シード校が入り、4回戦までブロック戦で行われる。そこの勝者が、再抽選の末組み合わせが決まり、甲子園出場を決めるのである。これは、大阪や福岡などの組み合わせと同じだ。

 毎年注目されるのが、シード校と伝統校ながら、ノーシードで終わった学校との対戦が、波乱の大きな原因となる。逸材を抱える学校同士の対戦となると、稲川・寺田などの好投手を抱える神戸弘陵が、大型左腕・保野 高徳のいる兵庫工となりそうな二回戦。同じく2回戦では、強打者・井内 良介 外野手のいる神戸国際大附と投打に非凡な才能を魅せる 伊藤 駿のいる加古川北と対戦予定。また3回戦では、好打者・林崎 遼 内野手のいる東洋大姫路とプロ注目の中山・青山のスラッガーのいる関西学院高の対戦が予想される。それ以外の学校には、ぜひブロック予選を勝ち抜いてきてもらいたい。いずれにしても、今年の兵庫も中々タレント揃いであった。






2006年度 関西地区投手編



竹下 保三(滋賀・北大津)投手
172/69 右/右


 選抜で1イニングの登板ではあるが130後半を記録。春季大会は背番号1。押さえ的役割か?

(2006年 5月6日 湖国野球ファン 氏)


東山 幸次郎(滋賀・北大津)投手
182/78 右/右


長身の本格派右腕。ストレートに伸びがあり、春季大会準々・準決勝7イニング12奪三振。球速も135から140くらいは出ていると思います。経験と制球力UPでエースになれる素材。

(2006年 5月6日 湖国野球ファン 氏)


入船 勝也(滋賀・北大津)投手
176/69 右/右


 故障で秋の公式戦・選抜と殆んど登板は無かったが、春季大会準決勝で先発。135キロ前後の速球派で完全復活すれば、主力投手の期待も高かった好投手。

(2006年 5月6日 湖国野球ファン 氏)


川口 潤耕(滋賀・滋賀学園)投手
180/70 左/左


個別寸評へ


伊佐 峻弘(滋賀・滋賀学園)投手
178/75 右/右


 地肩の強さを活かしたMAX142キロの速球を武器とする速球派。


中村 駿介(滋賀・滋賀学園)投手
188/80 右/右


 まだまだ投げてみないとわからないところもあるが、長身から繰り出すMAX144キロの速球とフォークが武器の大型右腕。


小島 雅俊(滋賀・守山北)投手
172/78 右/右


 MAX140キロの勢いのある速球に加え、スライダー・チェンジアップを織り交ぜたた、安定した投球が自慢。


阿部 健太朗(滋賀・伊香)投手
179/78 右/右


 140キロ台の速球で三振の山を築く実力者。


阿江   (滋賀・膳所)投手


 140キロを記録すると言う隠れた逸材。


北岡 繁一(京都・京都外大西)投手
175/69 右/右



 昨夏・京都外大西と言えば「江川二世」ことスーパー1年生・本田拓人がいたため、2年生でエース格の北岡繁一は、比較的地味な存在で終わった。それでも洗練されたマウンド捌き・コーナを丹念に突く制球力で、2年生にしては中々の好投手だと言う印象を甲子園では植え付けてくれたのである。

 ただこの投手、球威・球速で押すとか、素材的にもの凄く図抜けているとか、そういった類の投手ではない。この一年間で、この好投手ぶりの投球が、如何に強さを増して行けるのかで、大きく周りの見方も変わって来るだろう。

(投球スタイル)

異色のピッチングスタイルのスリークオーター!

 やや重心の低いスリークオーター気味のフォームから、常時130キロ前後ぐらいの速球にカーブ・フォークなどを織り交ぜて来る。通常こういったフォームの投手には、スライダーを武器にするタイプが多いのだが、この投手そういった意味では異色のタイプである。

<右打者に対する攻め> 
☆☆☆

アウトコースに球を集める

 アウトコース高めに速球を、アウトコース低めにカーブ・スライダーなどが集まるケースが目立つ。その投球は、丹念に外角に球を集める配球で、内角を突いてピッチングの幅を広げようとかそういった意識には欠けている印象だ。アウトコースへの制球力は悪くないが、球威・球速に欠ける投手だけに、全国レベル相手だとこの単調な配球パターンでは、少々苦しいのではないのだろうか。ぜひ内角を突くことで、両サイドの攻めのバリエーションを磨いてもらいたい。

<左打者に対して> 
☆☆

制球安定せず、開き早く痛打浴びる

 多くの右投手が左打者への制球に苦しむように、彼もその例外ではない。むしろ左打者にはアウとコースよりもインコースへの配球が目立つ。すなわち、この投手はクロスへの球筋に偏った配球の投手なのだ。カーブを低めに集められるところは買いだが、左打者からは身体の開きが早く見破られてしまうのか痛打されるケースが目立つのだ。制球力、身体の開き、両方の観点から見ても、左打者を苦手にしている印象を受ける。

(投球フォーム)

<踏みだし> なし

 ランナーがいなくても、セットポジションでいきなり投げ込んで来る。

<軸足への乗せとバランス> なし

 軸足に体重を乗せることなく、いっきに体重を落としてくるので、この部分も省略されている。

<お尻の落としと着地> 
☆☆☆☆

前への足の逃がし方が上手い!

 お尻の一塁側への落としは、さほど悪くない。また前への足の逃がしが上手く、着地のタイミングを遅らせることが出来ている。これにより身体を捻り出す時間がキープ出来るし、打者からもタイミングを掴まれ難い。

<グラブの抱えと軸足の粘り> 
☆☆☆

グラブの抱え、足の甲の押し付けも甘い

 グラブは、投げ終わった後には、後方に抜け落ちてしまっている。これでは左右の軸のブレを抑え込めず制球力がアバウトになりやすい。また軸足で足を長く押し付けられているのだが、足の甲は浮いた状態になっているのが残念だ。もう少しグッと沈ませ押さえつけられると低めへの制球も安定するだろう。


<球の行方> 
☆☆☆

開きが早過ぎるも、球持ちは好い

 この投手の最大の欠点は、身体の開きが早い点である。この点を改善して行かないと、これから上のステップは厳しいと考える。その一方で、球持ちが好い投手でもある。一見矛盾するようにも感じられるが、この二つは別個に存在する動作なのだ。球持ちの良さが、手元で球の伸びと微妙な制球力に大きな影響を及ぼす。

<フィニッシュ> 
☆☆

フォーム最後に力感・躍動感に欠ける

 イマイチ振りおろした腕が、身体に絡んでこない。また地面の蹴り上げも並程度と物足りない。もう少し力感を増し、フォーム最後の躍動感を増したいところだ。

(最後に)

 実戦型投手なのだが、配球への偏り・制球力のアバウトさ、フォーム技術の未熟さなど、まだまだ課題も多いタイプで、高校レベルの好投手の域は脱していない。これから一年間で、こういった技術を高めつつも、肉体的な大幅な成長も期待したい。チーム内には、本田の他にも、同学年にも左腕の大野と言う逸材がいる。お互い切磋琢磨して、その技量を高めるには素晴らしい環境ではないのだろうか。ぜひ甲子園での経験が、彼の成長を大いに促すことを期待したい!


(2006年 1月16日更新)


大野 雄大(京都・京都外大西)投手
180/66 左/左


 まるで郷土の先輩・岡島秀樹(東山高−巨人−日ハム)投手のように、首がそっぽ向いて、思いっきり上体を振って投げる大型左腕。球速もすでに常時135キロ前後投げられるようになるなど、夏に向けてプロから注目されそうな逸材だ。

(投球スタイル)

 MAX136キロの速球に加え、100キロ前後の大きなカーブと115キロ強のスライダーを織り交ぜる正統派左腕。細かい制球力はないが、球の威力と緩急で相手を牛耳る。

<右打者に対して> 
☆☆☆

 アウトコース高めのストライクゾーンから、その上のボールゾーンへ速球を集めるが、球が上吊ることが多い。インコース胸元にも速球を魅せつつ、大きなカーブを織り交ぜる。たまにスライダーを投げることもあるが、ほとんど速球とカーブのコンビネーション投手だと言えよう。

 意外に右打者に対しては、両サイドに上手く球を散らせている。けして精度が高いとは思わないが、真ん中近辺の甘いところに球が集まって来ることはない。もう一つあたり使える変化球があると投球の幅も広がるのだが。

<左打者に対して> 
☆☆

 左打者に対しては、ストライクゾーンの枠の中に投げ込むと言った感じで、コースの投げ別けは殆ど出来ていない。また真ん中高めの打ち頃のゾーンに球行くこともあり、その球を痛打されるケースが目立った。この投手の場合、左対左の有利さは、殆どないと言っても好いのかもしれない。

(投球フォーム)

<踏みだし> 
☆☆

もう少し勢いが欲しいのだが・・・


 ノーワインドアップから、両足の横幅は並程度だが、足は引いて構えられている。しかし足の引きあげ、高さはもう一つで、物足りない。

<軸足への乗せとバランス> 
☆☆

バランスの好い立ち方を


 軸足の膝が伸びてしまい立ち方に力みを感じる。またバランスも悪く充分に股関節に体重が乗せられていない。

<お尻の落としと着地> 
☆☆☆

着地までの時間を稼ぐ意識を


 お尻を三塁側(左投手の場合)を落とし、身体を捻り出すスペースは確保出来ている。これにより大きなカーブをしっかり投げられる要因になっている。しかし着地が早く、軸足〜踏み込み足への体重移動がままらない。当然打者からは粘りのないフォームでタイミングは合わせやすく、体重移動や身体の捻る時間もキープ出来ていない、下半身の使えないフォームとなっている。

<グラブの抱えと軸足の粘り> 
☆☆

もっと動作一つ一つをしっかりと


 グラブは最後まで身体の近くにはあるが、しっかり内に抱える意識はないようだ。もう少ししっかり抱えないと左右の制球力は安定し難い。足もつま先のみを地面につけて回転しているので、上体が浮きやすく球が高めに上吊る要因になる。また下半身のエネルギー伝達も悪くなる。

<球の行方> 
☆☆

身体の開き・球持ちも実戦的に


 着地が早いために、身体の開きも早くなりがちだ。腕を高くから振りおろすのが、この投手の豪快さを感じさせる部分だが、身体から遠いところからリリースしており、球持ちは好いとは言えない。球持ちが悪いと指先まで力が伝えられないので、微妙な制球力はつかないし、バックスピンもかからないので球質も低下しやすい。また打者からも粘りなくタイミングが合わされやすい。

<フィニッシュ> 
☆☆

豪快さがある一方で、バランスが悪い


 豪快に腕を振りおろすので、身体を強く叩いている。ただ足の蹴り上げは、体重移動が不充分で力の逃げ道を蹴り上げ足に求めたために高く上がっている。投げ終わった後はバランス悪く、三塁側に流れる。下半身の体重移動をしっかり行うことが求められる。

(最後に)

 体格にも恵まれており、球速・豪快さもある投手なので、スカウトによっては、ドラフト候補として引き続きマークしている球団もあるかもしれない。ただ投球術にしてもフォームにしても、非常に課題の多い素材型。夏には140キロ台の期待も充分出来そうだが、まだまだ多くの課題が残る。夏までに、どこまで課題を修正出来るのか、じっくり見守りたい一人だ。

(2006年 4月2日更新)




 秋は左腕の大野雄大投手が主戦級の活躍をしています。観戦の機会があったのですが、直球はMAX140キロ位?で低めに制球されるも、カーブは制球・変化ともに、もう少しといった感じ(その試合がたまたま悪かった可能性もあります)。

 ただ強豪の京都成章の各打者でも直球には殆ど振り遅れてました。2年時の報徳・片山君より直球の伸びは上の様な印象です。


宮本 俊輔(京都・久御山)投手
177/73 右/右


 130キロ台後半の速球とスライダーのコンビネーション光る好投手。


西原 佑亮(京都・京都成章)投手
181/82 右/右


 140キロ近い速球に、カーブ・スライダーなどを織り交ぜる投球スタイル。


駒谷 謙(京都・福知山成美)投手
182/74 右/右


 京都府予選でも、平安高・京都外大西と言う、まさに全国でも上位レベルの強豪校を次々と撃破し、その勢いで甲子園でもあれよあれよと勝ち上がっていった。その原動力となったのが,180センチ台の大型サイドハンド・駒谷 謙 である。

 恵まれた体格から繰り出される速球は、常時135〜140キロぐらい、カーブ・スライダー・シンカーなど両サイドの揺さぶりを身上とする。特にこの投手の特徴として、サイドハンドにしては、球の出所が見難く、中々タイミングが取りづらいのと安定した制球力が売りだと言えよう。けして球威・球速でねじ伏せるタイプではない。

<右打者に対して> 
☆☆☆☆

 アウトコース真ん中〜高めのゾーンにスライダーと速球を。アウトコース低めにカーブを。低めのボールゾーンにシンカーを右打者でも落として来る。インハイにも速球やスライダーを魅せるなど、中々厳しい攻めと確かな制球力がある。外に逃げるスライダーも、ストライクゾーンからボールに逃げて行くところに決められるし、高校生としてはA級の投球技術があると言えよう。

 殆ど真ん中近辺の甘いところに制球されないなど、安心して見ていられる投手だ。右打者に対してもシンカーが使えインスラも活かせるなど、中々味な投球をしてくる投手だ。

<左打者に対して> 
☆☆☆

 左打者に対してはアウトコースに速球とシンカーのコンビネーションになる。インコースを突く厳しい球は殆ど見られず、左打者に食い込んで来るスライダーも見受けられない。それ故に的がアウトコース一辺倒で絞りやすくコンビネーションが不足する。そのためヒットの多くは、左打者が打ったもので、それほど甘くない球を踏み込んで打たれているのだ。やはりサイドハンドの宿命とも言えるが、左打者への投球が今後の課題だと言えよう。

(投球フォーム)

 下記にリンクしてある「迷スカウトの足跡!
2006年9月3日更新 に駒谷投手の投球フォーム連続写真を掲載しておいたので、そちらを参考にして頂きたい。

<踏みだし> 
☆☆☆

 写真1を見ると、大きくワインドアップで振りかぶり、両足の横幅も非常に大きく取っているのがわかる。これは、球速よりもバランス・制球を重視したタイプの投手であると考えられる。

 背中の反り具合を見ると、かなり背筋など体幹を鍛えているのがわかり、お尻も中々大きく下半身も充実している。すでに肉体の完成度としては、高校生としてはかなり充実している方と言えそうだ。

 足をゆっくりと大きくまわし込む。彼の独特の「間」を大事にしており、この投手は、球の勢いで押すリリーフよりも、自分で投球を組み立てる先発の方が持ち味が発揮出来そうだ。その足を引き上げる勢いは緩やかだが、足を高い位置まで引き上げるなど、静かながら大きなエネルギーは捻出出来ている。

<軸足への乗せとバランス> 
☆☆☆☆

 前に身体を折って踏み出して行くサイドハンドにしては、写真2を見ると軸足の膝にも余裕があるし、全体にバランスが取れて体重もしっかり軸足の股関節に乗せられている。

<お尻の落としと着地> 
☆☆☆

 サイドハンドなので、お尻の一塁側への落としは問題にならない。むしろ気になるのは着地までの粘りだ。ただこの投手、けして着地が早すぎることはないが、粘り強いわけでもない。この辺は、実戦派投手を目指す彼にとっては、これから磨いて行って欲しいポイントだろう。

<グラブの抱えと軸足の粘り> 
☆☆☆

 グラブをしっかり最後まで内に抱え、左右のコーナーワークを安定させている。ただ軸足の甲で地面を押し付けるような深く長い粘りはなく、まだまだこの辺は嫌らしさに欠けるかなと思えて来る。

<球の行方> 
☆☆☆☆

 写真4を見ても、着地する段階でもボールを持った腕は、打者から見えてこない極めて稀なサイドハンドだ。この球の出所の見難さが、この投手の最大の売りだと言えよう。また写真5のリリースも、サイドハンドとしては悪くない。もっと前でボールが放せるようになって来ると、球自体にも嫌らしさを増すだろう。

<フィニッシュ> 
☆☆

 どうしても横から腕が出るので、投げ終わった身体には絡みにくい。また体重移動などが不充分な部分もあり、地面の蹴り上げは好くない。彼の重視しているバランスは、最後まで維持出来ているのだが。

(最後に)

 甲子園で見る限り、やはり三振を取れる武器になる球がないのが残念だ。あくまでも打たせて取る投球が身上なのだろう。球威・球速面でも、もうワンランクの上のものを身につけてからでも遅くない気がする。また体幹・下半身の充実度・フォームの形態から見ると、今後爆発的に球速を伸ばすスケール感・上積みは現時点ではあまり感じられない。

 ただ非常に投球センス・技術がある選手なので、常時5キロ程度の上積みでも、この技術を維持し、ワンランク上の配球を身につけたならば、かなり実戦派投手として期待出来そうだ。ぜひ大学・社会人でその技術を磨き、来る3,4年後に備えて欲しい。志しを高く持って野球に取り組めば、近い将来高い評価でプロへの道も開けるだろう!


(2006年 9月4日更新)



内田 雄大(大阪・大産大附)左翼&投手
181/81 右/右 


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前田 健太(大阪・PL学園)投手
178/65 右/右


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上園 政博(大阪・上宮太子)投手
173/73 左/左


 気合い満点の投球から繰り出される勢いのある速球が自慢の力投派左腕。今や大阪NO.1の評価で、その球速も140キロに迫ると言われている。


小林 実(大阪・北淀高)投手
180/75 右/右


 無名校ながら低めを丹念に突く速球に、多彩な変化球が武器。


三井 郁哉(大阪・近大附)投手
182/70 右/右


長い腕を活かした大型サイドハンドとして期待。


中道 侑志(大阪・大阪桐蔭)投手
180/70 右/両


 新チームから一番を付ける実力。


松浦 孝至(大阪・上宮)投手
183/70 右/右


 滑らかなフォームから繰り出すMAX138キロの速球が魅力。


山田 弘喜(大阪・城東工)投手
180/71 右/右



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藤井 貴之(奈良・天理)投手
184/78 右/右


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後藤 真人(奈良・天理)投手
181/75 左/左


 恵まれた体格からスリークオーターで投げ込む140キロ近い速球とスライダー武器。制球力にも成長が。


玉岡 裕治(奈良・関西中央)投手
180/75 右/右


 創部3年目のチームにありながら、経験豊富なマウンド捌きは頼りになる。130キロ台中盤の速球を武器にする将来楽しみな投手。


松田 基(奈良・智弁学園)投手
173/63 右/右


 MAX140キロの速球に加え、緩急を活かした投球が得意で、制球力にも優れる好投手。


谷田 亮太(奈良・奈良商)投手
190/82 右/右


 超大型投手ながら動きがよく、130キロ台中盤の速球に、カーブ・スライダーを織り交ぜつつ制球力も安定。


上西 祐作(奈良・大淀)投手
178/75 右/右


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茶田 善太郎(奈良・檀原)投手
177/72 右/左


 MAX138キロの速球とスライダーのコンビネーションで、三振が取れる投手。


松隅 利通(和歌山・智弁和歌山)投手
179/80 右/右


 この時期のドラフト本の中には、必ずと言って好いほど名前の挙がっている選手。投手としては130〜135キロぐらいの速球を丁寧に投げ込んで来るタイプ。速球とカーブとのコンビネーション投手で、フォーム・投球術・球威・球速などなど、それほど突出したものは感じられない。肩を壊した後と言うことで、今後の回復が注目される。

 むしろドラフト候補としてマークするのならば、野手としての方だろう。特に優れているのは右翼手としての守備である。落下点にいち早く入る守備力の高さと130キロ級の速球を投げる地肩の強さが自慢。ただ走力が、一塁までの塁間4.55秒前後(左打者ならば4.3秒台前後)と並なだけに、それほど守備範囲は広くないかもしれない。では、打撃の方はどうだろうか?

(打撃フォーム)

<構え> 
☆☆☆

 少しクローズスタンスで立ち、グリップは平均的な高さに添え、バットを長く持って構える。腰の座り、全体のバランスはまずまずも、クローズスタンス故に前の見据えがもう一つなのが残念。

<仕掛け> 極めて早い仕掛け

 投手の引きあげられた足が下がり始めた時に、足をグッと引き上げる「極めて早い仕掛け」を実践。この選手、本質的にはアベレージ打者なのかもしれない。球種に関係なく、外角よりの球を捌くのは、この仕掛けの影響が大きいのかもしれない。

<足の運び> 
☆☆☆☆

 引きあげた足を空中で静止させ、踏み込むタイミングを計っている印象だ。その足をベース側にインステップして踏み込めるのは関心。外角の球を強く叩こうと言う意識が感じられる。気になるのは、インパクトの際に足元がブレてしまうところ。これでは、身体の開きやパワーロスを生じてしまうだけに残念。上半身と下半身のバランスの取れたスイングを望みたい。

<リストワーク> 
☆☆☆☆

 トップは深く、クローズスタンスの割には、グリップも身体の奥に入り込んで行かない。アウトコースの球を捌く時に肘が下がってしまうのは、ボールを強く遠くに運べないので気になるポイント。それでもヘッドスピードが鋭く、意外にスイング軌道は悪くない。インパクトの際の押し込み、フォロースルーも取れている。

<軸> 
☆☆☆

 頭の位置は安定。もう少し身体の開きが我慢出来ると好い。軸足は強く安定している。

(最後に)

 打者としては、肩+判断力の素晴らしい外野守備が魅力。また始動は早くても、踏み込みの自在性を活かし着地を遅らせ、ボールをギリギリまで見定めてから打つことが出来ている。そのため四球も多く、好球必打の打撃が可能なのだ。ボールをじっくり見極めるセンスは図抜けている。

 打撃に関しても、足元の安定、スイング軌道の修正等に成功すれば、後の部分は素晴らしいので将来楽しみだ。打者としては橋本のような天性の長打力はないが、課題を克服出来ればドラフト候補としてマーク出来るかもしれない。


(2006年 1月12日更新)


竹中 孝昇(和歌山・智弁和歌山)投手
180/76 右/右


 昨夏から智弁和歌山の主戦として活躍していた投手。この選抜でも、エースナンバーを背負って登板している。球威・球速などが格別速いわけではないが、オーソドックな本格派として、名門の主戦を務める。

(ピッチングスタイル)

 投球のほとんどは、135キロ前後の速球と、110キロ前後のカーブのような軌道を辿るスライダーとのコンビネーションで構成されている。さほど三振をバシバシ奪うようなタイプではないが、適度に低めにスライダーを集めて、打たせて取る投球が身上だ。

(右打者に対して) 
☆☆☆

 アウトコース真ん中〜高めのゾーンに速球を、アウトコース低め、時にはストライクゾーンの枠より下にスライダーを集めて投球を組み立てて来る。内角よりに球が行くこともあるが、投球の9割は、アウトコース中心だと言ってよいだろう。やや球種も少なく、コースも限定されているので、攻めのバリエーションが不足していることは気になるが、甘いコースに、球が集まってこない点は評価したい。

(左打者に対して) 
☆☆

 右打者に比べると、真ん中から高め近辺に甘い球が増えて来る。配球もアウトコース中心と言うよりは、ストライクゾーンの枠の中に集めれば的な配球となり、コースへの制球力は不足している。右打者同様に球種も不足している上に、攻めのバリエーションも不足しており、これからの課題として左打者対策があげられる。

(最後に)

 それほど球威・球速・フォームや制球力・球種等、すべての面で、まだまだ物足りないものを感じる。高校レベルでは好投手だが、今のままでは上のレベルでは辛いだろう。これからは、総合力を引き上げるだけでなく、自分の色を作って行くことも大事だろう。体格にも恵まれているだけに、地道に精進すれば、将来140キロ右腕として注目されて行くかもしれない。


(2006年 4月8日更新)


南 昌輝(和歌山・県和歌山商)投手
182/77 右/右


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村山 拓郎(兵庫・市尼崎)投手
186/76 右/右


 長身から投げ降ろす速球とカーブが魅力の大物。すでにその球速は、145キロに到達。


伊藤 駿(兵庫・加古川北)投手
182/75 右/左


 恵まれた体格を活かして投打に才能を魅せる。高校通算20本塁打を越える長打力も。


稲川 大三(兵庫・神戸弘陵)投手
182/88 右/右


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寺田 健吾(兵庫・神戸弘陵)投手
183/75 左/左


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小原 雅裕(兵庫・神戸弘陵)投手
178/72 右/右


 投手としても打撃の核として活躍。130キロ台の速球と変化球を交えた投球。


福泉 敬大(兵庫・神港学園)投手
183/78 右/右




   「たった2球で、帰っていったけれど!」



 選抜では、僅か2球の登板で甲子園をあとにした豪腕投手・それが 福泉 敬大 だった。骨太の体格から繰り出す速球は、MAX142キロを記録すると言う。選抜で投じた2球目は、インハイのストレート。重い球質の速球は、136キロを記録していた。

 正直2球だけの投球なんで、詳しいことはわからない。そこで秋の公式戦のデータを観てみよう。16回2/3を投げて四死球は7。それ程ノーコンと言う程ではないのかもしれないが、被安打は、22とイニング数を遙かに上回った。ストライクゾーンの枠の中には収まる制球力はあるが、甘いコースへの球が多いと言うことか?ただ兵庫大会決勝では、14安打を浴びながらも完投した粘りの持ち主でもある。

 少なくても、最上級にありながら選抜での起用法を観る限り、安定感に欠ける投手であることは間違いない。しかし僅か2球でも、プロを意識出来る素材の良さを感じさせてくれたのは確かだ。

(投球フォーム)

 ランナーを背負った場面で登場したので、セットポジション、それもクイックでの投球となっている。ただこの場面は、ゲッツーで抑えている。不器用さな投手だが、クイックに関しては一定のレベルに達していた。

<踏みだし> 無し

 セットポジションからのクィックでの投球なので、特に参考にならない。しいて言えば、足の引き上げの勢い高さは、まずまずのものがあった。

<軸足への乗せとバランス> 無し

 すぐに軸足が折れて体重が落ちるクィックなので、この部分も参考にならない。それでも軸足の膝には適度な余裕が感じられ悪くはないだろう。ランナーがいない場面からの投球をぜひ観てみたい。

<お尻の落としと着地> 
☆☆☆☆

土台の良さを確信


 お尻はしっかり一塁側に落ちていた。2球とも速球だったので、変化球のレベルはわからないが、将来的には好い変化球を身につけられる可能性は感じる。着地までのタイミングも、セットポジションからにしては、前へしっかり逃がせており悪くない。

<グラブの抱えと軸足の粘り> 
☆☆☆

制球の甘さは、この部分の動作をしっかりと


 グラブをしっかり身体の近くに抱えられていないので、左右の軸がブレて、両サイドへの制球力が安定し難い。制球に不安があるのならば、まずこの部分から修正してみたい。

 軸足の粘りに関しては、軸足の甲で地面を押し付ける動作は甘いのだが、長く足を地面にキープ出来るところは非凡である。もっと深くしっかり足の甲で押し付けられるようになると、高めへの上吊も減るだろうし、下半身のエネルギーもしっかり最後まで伝わるだろう。

<球の行方> 
☆☆☆

腕の角度を自然体に


 グラブを上手くリードさせ、球を長く隠すことは出来ている。着地のタイミングもソコソコ粘れているので、身体の開きも平均以上だ。ただ気になるのは、テイクバックした際に、肘を高くキープ出来ているので、その後に高い位置から腕を振りおろしても、負担は小さいだろう。しかしそれでも腕の位置が、無理に高い位置から引き上げ過ぎだ。球に角度を付けたいのはわかるが、もう少し振りおろす腕の角度を下げて自然体にしたい。球持ち自体は並レベルだが、下半身や股関節の鍛錬により、もっと長くキープ出来るようになるだろう。

<フィニッシュ> 
☆☆☆

ステップを適性にしてバランスを

 さすがに角度より腕を振りおろしたので、身体に絡みついている。地面の蹴り上げも悪くないのだが、やや投げ終わった後に、一塁側に上体が流れている。ややスタンスが狭く、しっかり体重移動が出来ていないのだろう。足を降ろすタイミングは悪くないが、降ろす場所をもう少し広く取った方が、フォームは安定するのではないのだろうか。そのことを実現するためにも、下半身と股関節の強化は、不可欠なものと言えそうだ。

(最後に)

 ぜひワインドアップからの投球を観てみたい投手である。課題は多いのだろうが、骨太の体格から繰り出すボリューム感溢れる速球は、プロの素材だろう。選抜での消耗も少なかっただろうし上手く自分のフォームを見つけさえすれば、化ける可能性大だ。夏には145キロ級の速球で、スカウトの目を釘付けにするのは、この男かもしれない。地道な努力を続け、その才能を開花させて欲しい!


(2006年 4月11日更新)


保野 高徳(兵庫・兵庫工)投手
185/78 左/左


 超高校級の大型左腕だが、自慢は左腕特有の大きなカーブ。


楠戸 啓介(兵庫・三木北)投手
178/73 左/左


 130キロ台の速球にカーブ・スライダーを織り交ぜる正統派左腕。


乾 真大(兵庫・東洋大姫路)投手
174/68 左/左


 低めに球を集め、カーブを織り交ぜる投球スタイルで、球速こそないが、県下NO.1左腕との呼び声も高い好投手。



2006年度 関西地区野手編



伊奈 龍哉(滋賀・近江)左翼
182/85 右/左


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出口 広樹(滋賀・守山北)捕手
165/65 右/左


勝負強い打撃と強肩が自慢の好捕手。


有吉 宏明(滋賀・北大津)一塁
182/75 右/右


 典型的な強打者タイプで、今年は滋賀に強打者が多いのだが、彼もそんな中の一人。少々粗削りだが、パワフルな打撃が魅力の長距離砲である。

(守備・走塁面)

 残念ながら、私の注意が足りなかったのか、一塁手としての動きは記憶にない。ただ秋の成績をみると8試合で失策2。エラーの許されない一塁ポジションにおいて、二つのエラーからも課題を残しているのかもしれない。次回観戦する際には、その辺も含めて注目したい。

 走塁面に関しても、正確なタイムが計測できていない。あまり機動力のないチームの中で、秋に4盗塁を記録しているのは、実はチームトップ。けして動きを見ていると、速いようには見えないが、積極的に次の塁を狙う意識はあるようだ。

(打撃スタイル)

<対応> 初球〜3球目あたりにはスイングを仕掛けて来る。比較的積極的な打者だと言えよう。

<狙い球> 速球でも変化球でも打ちに来る。むしろ真ん中〜外よりの球を好んでいるようだ。

<打球> センターでも右でも左でもと、意外に打球は幅広い範囲に飛んでいる。

 典型的な強打者タイプながら、打球は広角に、いろいろなところに飛んで行く。かなり脆いのは気になるが、勝負強い打撃も魅力の一つ。精神的には強いモノがあるのだろう。

(打撃フォーム)

<構え> 
☆☆ 少々癖のある構え

 スクエアスタンスで、投手側の前足をあげてつま先立ちしている。グリップは下げながら腰の据わりは悪くないが、少し腰高なフォームだ。けして両目で前を見据える姿勢は悪くないのだが、全体的には少々違和感を感じさせる構えである。

<仕掛け> 遅めの仕掛け

 投手の重心が沈みきって、前に移動する段階で、ようやく始動する「遅めの仕掛け」を採用。できるだけ投球フォームや球筋を見定めてから始動するので、どんなコースに、どんな球が来るのかの情報量は多くなる。ただボールが到達するまでに時間がないので、あらかじめ狙いを定めておかないと対応できない。ボールを引きつけて最大限のインパクトを与える破壊力抜群のスタイルだ。典型的なロングヒッターが採用するスタイルだと言えよう。

<足の運び> 
☆☆☆

もっと打つ球を絞っては?

 足を軽く引き上げ、真っ直ぐ踏み出して来る。真っ直ぐ踏み出すと言うことは、内角でも外角でも捌きたいと言う彼の欲張りな姿勢が出ている。もしこういった長打を売りにする選手は、むしろできるだけ自分の得意なゾーンに限定して打ちに行くスタイルの方が、結果的に成功する例が多い。彼のように脆さが同居するタイプは、特に得意球に絞って叩く姿勢が望ましい。

 踏み込みもそれほど強くないのだが、何よりスタンスが狭いので、インパクトの際に足元がブレてしまう。しかし彼の場合、そのバランスの悪さをカカトを地面にめり込ませることで、最小限に防いでいる。もう少し上半身と下半身のバランスの取れたスイングを望みたいが、身体の開きやパワーロスは、ある程度抑えることができている。

<リストワーク> 
☆☆

インパクトまでに時間がかかり過ぎ


 トップは深いのだが、少しグリップが中に入り気味だ。そのためヘッドの滑り出しが悪く、速い球に差し込まれやすい。また上から叩く意識はあるのだろうが、ヘッドが寝て出てしまいインパクトまで遠いスイングになってしまっている。

 インパクトの押し込み・フォロースルーの豪快さや最後にグリップが引き上がって来るところなど豪快さとスケール感を感じさせてくれるのだが。

<軸> 
☆☆☆ 軸足の強さは、超高校級!

 頭の動きはそれなりだが、腰の逃げが早いのが特徴。踏み込んだ時からつま先を開いてスイングを行っており、内角の球を豪快に運ぶツボがある一方で、アウトコースへの対応には課題を残すものがある。ただ軸足の強さに関しては、非凡なまでのものがあるので、確実性を増せば将来ロングヒッターとしての資質が爆発するかもしれない。

(最後に)

 とにかく技術的に課題が多く、ボールを捉えるセンスには課題を残す。その一方で、フォロースルーの豪快さと軸足の強さは、ボールを芯で捉えさえすれば、並はずれた飛距離を期待出来る素材だろう。今後、どこまで対応力を増しつつ、本塁打の確実を増やせるのか、脆さの解消がこの選手の可能性を決定付けそうだ。こういう右のスラッガー候補は貴重なだけに、大事に育てていってもらいたいと思います。

(2006年 4月14日更新)


青山 友紀(滋賀・綾羽高)左翼
176/84 右/右


 昨夏の滋賀大会では、4本塁打を放ち県記録を塗り替える活躍。すでに高校通算40本塁打以上を放つなど、全国レベルのスラッガーだと言える。最後の夏に、どんなバッティングを魅せてくれるのか大いに期待したい。

(守備・走塁面)

 あんまり左翼の守備レベルはよくわからなかったが、走力に関してはかなり疑問が残るところ。タイムでは一塁までの塁間を5秒台以上かかり、本気で駆け抜けたとしても4秒台後半程度か。かなり走力に関しては、不安が残る。この選手は、完全にバッティングを売りにするタイプだ。

(打撃スタイル)

 もっと身体の大きな選手かと思ったが、実際のところは175センチ強ぐらいの中背の選手であった。スクエアスタンスで、少しグリップを捕手側に引いて構えている。初球から振って来る時もあるのだが、相当マークされていることを意識し、四球で出塁するケースも珍しくない。ボールをじっくり観て来るタイプではないのだろうか。

 「早めの仕掛け」を採用するように、速球でも変化球でも打ちに来る。むしろベース側にインステップして来ることからも、真ん中〜外よりの球を好む傾向があるようだ。「早めの仕掛け」からも、実はスラッガーではなくアベレージ打者的傾向が強いと言いたいところだが「踏み込みの自在性」を意識しているらしく、ボールを手元まで引きつけ最大限のインパクトも与えられるなど、対応力+長打力を兼ね備える強打者であることは間違いない。

(打撃フォーム)

<課題>

 最大の課題は、トップの段階でグリップが完全に身体の中に入り込んでしまうこと。彼の場合、かなり肩を内に入れてスイングするので、どうしてもヘッドの滑り出しが宜しくない。トップが深いのは魅力だが、その辺を改善出来てくると面白いだろう。

<長所>

 しっかりベース側に踏み込み、その際に踏み込んだ足元がブレないのが魅力。外の球でも強く叩くことが出来ている。何より早めに足を浮かし、踏み込むタイミングを調整しているようで、意識的に「踏み込みの自在性」を採用しているところが興味深い。高い対応力が要求される究極の打撃だと言えよう。

 興味深いのは少々アッパースイング気味なのだが、低めの球でも上手くすくい、スタンドまで運でしまう点だ。それほどスイングの弧が大きさよりも、むしろグリップをフォロースルーの段階で高い位置まで引き上げることで、ボールを遠くに運ぶタイプの打者なのだ。少なくても金属バットを持たせれば、本塁打を連発する理由も、このスイングがよくわかる。

 多少自分からボールを追ってしまう傾向はあるが、身体の開きは我慢出来、何より軸足が強くしっかり安定している。ボールを遠くに運べる資質を持ち、安定した打撃も期待出来るだろう。

(最後に)

 ボールを遠くに運べる資質+対応力の高さを併せ持った貴重な強打者だと言えよう。しかしかなり癖のあるフォームをしているので、金属バットならではと評価されたり、守備・走塁面でのアピールが出来そうもないタイプだけに、どこまで評価されるのかには疑問が残る。今年も打って打って打ちまくり、評価を高めて行ってもらいたい!

(2006年 5月31日更新)


早藤 勇気(滋賀・綾羽高)内野
180/95 左/左


 大阪桐蔭から転入してきた強打者。青山と強打を競う。昨秋から17本塁打の本塁打を量産している男が、ついに夏の大会に!


岸田 一等(京都・東山高)一塁
177/75 左/左



 1年生で4番を打ちすでに20試合ぐらいで4本塁打の4割近い打率を残している左打者がいるようです。デビュー戦にセンターオーバーのホームラン・先日兵庫3位洲本高校との練習試合にサヨナラ逆転ホームラン。


野村 圭司(京都・京都成章)捕手
174/72 右/右


 昨年の夏の京都大会では、7番・捕手として出場していた選手。打撃よりもセンス溢れる捕手として評価したい好選手だった。その一方で、打撃に強さがないのが気になるところだろうか。

(守備面) 「高い捕手センスを感じさせる」

 非常にフットワークが身軽で、運動神経の好い頭の良い捕手といった感じの選手だ。その上キャッチングは安定しており、動ける捕手にありがちな投球動作に入っても動き回っているようなことはなく、しっかりミットを固定して投手にとっては投げやすいタイプの捕手だろう。高校生捕手としては、A級のセンスを感じさせてくれる好選手だ。

(打撃スタイル) 

「力感に欠けるが、センター方向中心にはじき返す基本に忠実な打者」

 初球〜3球目あたりまでファーストスイングを仕掛けて来るが、特別積極性があるとかボールをじっくり見るとか言うタイプでもない平均的なタイプだ。比較的ストレート系を好む傾向にあるようだが、特にその球に狙いを絞っているというほどでもないようだ。打球はセンター方向中心にはじき返す、基本に忠実なタイプだ。

(打撃フォーム)

<構え> 
☆☆

「力強さに欠けるも、ミートを重視した構え」

 少し投手側の足をベース側に置いてつま先立ちするクローズスタンスなのだが、実際には前の肩と後ろの肩は投手方向に真っ直ぐ向いているスクエアスタンスと言っても好い構えだ。グリップは下げ気味で脱力して構えており、バットを短く持ってミートを意識している。

 腰の据わり・全体のバランスがもう一つで構えが弱々しいのが気になる。ただ両目で前を見据える姿勢は出来ており、力感に欠けるも当てることを重視された構えのようだ。

<仕掛け> 遅すぎる仕掛け

「ボールの見極めに優れるも速い球への対応が辛い」

 投手の引きあげられた足が下がりきり前に移動してもなお始動せず。本格的にスイング動作に入るのは、投手がリリースを迎えようする瞬間だ。これは「遅すぎる仕掛け」に属し、極めて日本人の肉体では、使いこなすのが困難な仕掛けだと言えよう。

 始動が遅ければ遅い程、ボールや球筋をじっくりと見極めてから始動出来るので、どんな球がどんなコースに来ているのか的確に把握出来る。また手元まで呼び込むほど、ボールにはダイレクトにエネルギーを伝えられるので、ボールへの破壊力は増して行く。そのためロングヒッターの多くは、この仕掛けを採用しているのだ。

 しかしこの仕掛けを扱うには、速い球に振り遅れない鋭いヘッドスピードと少々差し込まれてもボールを押し返す強靱なパワーが求められる。非力な彼が、ここまで遅い仕掛けを扱うのは、高校レベルでも厳しく、更に上のレベルで野球を続けることを意識するのならば、幾分始動を早める必要性があるだろう。

<足の運び> 
☆☆☆

「小さなエネルギーで確実に外の球を捉えようとする」

 始動の遅さを補う意味で、足をほとんど浮かさないで動作を小さくして対応しようとする。少しベース側にインステップして踏み込み、外の球に対し強く確実に叩く意識は持てているようだ。またインパクトの瞬間も足元がブレそうなところをカカトを地面にめりこませ、身体の開きやパワーロスが起こるのを軽減している。

<リストワーク> 
☆☆

「打撃の準備段階遅れ、消化不良のスイングに」

 始動が遅い分、トップがきっちり作れておらず打撃の準備段階が充分出来ていないで、スイングに入ってしまっている。スイング軌道がそれほど悪いとは思わないが、手首の返しが早く手打ち状態になることが見られる。インパクトの際の押し込みは悪くないが、スイングの弧も小さく、フォローも少ないので、コンパクトにはじき返すことを重視したスイングだと言えよう。

<軸> 
☆☆☆ 

「自分からボールを捉えにいって突っ込みやすい」

 それほど足を大きく引きあげ降ろすタイプではないのに、自分からボールを捉えにいってしまうので頭の動きが大きい。身体の開きは我慢出来、軸足自体の形も安定しているだけに惜しい。

(最後に)打撃にも高い意識を

 捕手としてのセンスは素晴らしい。残念なのは打撃の力感に欠け、その技術にも課題が多い点である。持ち得る野球センスを活かし、打撃にも高い意識を持ってもらいたい。打撃に改善がみられれば、近畿を代表する捕手として注目される存在になれるだろう。


(2006年 1月16日更新)


西山 翔大(京都・京都成章)一塁
178/98 右/左


 この選手、少し太めの体格似合わず、パワーヒッターと言うよりも柔軟性のあるアベレージヒッターの傾向が強い。けして一塁などのポジションをこなしていることや体格からみても、そんなには動ける選手には思えない。そのため対応力の高い打撃が売りの選手だと言えよう。

(打撃スタイル) 積極的に打ちに行く広角打者

 初球からガンガン打ちに来るタイプだ。速球でも変化球でも、内角でも外角でも特に狙い球を絞って叩くと言うよりは、ストライクゾーンに来た球は、どんどん打ちに行く。打球も右にも左にも打ち返すが、特に引っ張る打球が多い印象を受ける。

(打撃フォーム)

<構え> 
☆☆☆☆  

「どんな球にも対応する意識を持った理に叶った構え」


 スクエアスタンスで打席に立ち、グリップは平均的な高さながら、バットは長く持って構えている。腰の据わり・全体のバランス・両目で前を見据える姿勢が良く全体的に理に叶った好い構えだろう。

<仕掛け> 平均的な仕掛け  

「ある程度の対応力と長打を意識した中距離タイプ」


 投手の引きあげられた足が下がりきった時に始動する「平均的な仕掛け」を採用。この仕掛けはある程度の確実性と長打を程よく兼ね備えた中距離打者・ポイントゲッター向きの仕掛けだと言えよう。ただ一つ間違えると特徴に欠け、中途半端になりやすいので注意したい。

<足の運び> 
☆☆☆☆ 

「外の球を強く確実に叩ける踏み込み」


 足を軽く上げる程度だが、ベース側にしっかりインステップして踏み込んで来る。またその際に足元もブレることなく叩けているので、外の球を強く確実に叩ける姿勢が出来ている。特別タイミングの取り方に非凡さは感じないが、捉えた球は確実に叩けるタイプの選手である。

<リストワーク> 
☆☆☆☆

「力強さないが無駄のないスイング」


 トップがやや浅いのが気になるが、グリップが奥に入ることなくバットがスムーズに出てくる。外の球も上から叩く意識を持てているので、しっかり捉えることが出来ている。スイング軌道には無駄がないが、スイングの弧やフォロースルーは小さくコンパクトな印象を受ける。見た目の印象とは違い、その動作は極めてコンパクトだ。

<軸> 
☆☆☆

やや自分からボールを追いかけてしまう」

 ボールを自分から身体が捉えにいってしまうので、頭が多少動く傾向にある。ただこれは大きくインステップして踏み込んでいる影響で、これが彼の良さだとも考えられるので微妙なところだろう。目線をブレるのを重視するのか、外の球をしっかり捉えに行くのかどちらを優先するかで動作は決まって来る。

 身体の開きは我慢出来、軸足の形も安定している。この辺の動作がしっかり出来ているので、頭が多少動いても、安定した対応力を魅せることが出来るのだろう。

(最後に)力感を増して欲しい!

 重量級タイプの選手なのだが、実に力強いと言うよりも上手くて無駄のない好打者だ。今後はこの上手さに、如何にパワーや威圧感を相手投手に与える迫力を身につけて行けるのか。すなわちエネルギーの高い捻出を意識出来るのにかかっている。高校生としてはA級の技術を有しているので、そのベースを大事にしてスケールアップしていってもらいたい。


(2006年 1月16日更新)


石上 輝幸(京都・京都成章)外野
168/65 右/左


 上背ないが、三拍子揃ったナイスガイ。


平野 和樹(京都・平安高)捕手
170/74 右/左



       「炭谷の跡を継いだ男!」


 まさに京都の伝説と化した炭谷銀仁朗(西武1位指名)。その跡を継いで、名門・平安高校のマスクを被るようになったのが、今回ご紹介する平野一樹である。

 上背はないのだが、ガッチリした体格から繰り出す打球は、実に力強い。下半身が非常にしっかりして土台が好いからだろう。思いっきりの好いフルスイングを見ていると、あの元南海で活躍された門田博光を彷彿させられる。

(守備・走塁面)

「身体能力は、それほど高くないのでは?」


 新チームに入ってからのプレーを確認していないので、捕手としての力量は定かではない。あの炭谷も2年の夏は、三塁を務めていたのだ。そういった意味では、同じようなパターンで、このチームは中心選手を捕手にあてがうことにしているのだろうか。

 一塁守備を見る限り、動き自体は悪くないが、肩がそれほど強い選手には見えなかった。走力に関しても、一塁までの塁間を緩めて4.55秒前後、本気で走ったところで4.3秒台ぐらいではないかと推測される。そう考えると身体能力に関しては、さほど図抜けた選手ではないのではないのだろう。

では今度は自慢の打撃について考えて行きたい。

(打撃スタイル)

「速球に狙いを定め、強烈なヘッドスピードで巻き込む!」

 この選手、初球〜4球目ぐらいにファーストスイングを仕掛けて来る。それほど積極的と言うわけでもなく平均的な打者だと言えよう。この選手の狙い球は明確だ。内外角のコース云々ではなく速球に狙い球を定めている。その打球は、強烈なヘッドスピードを活かしてライト方向に強く巻き込むのを得意としているようだ。

(打撃フォーム)

<構え> 
☆☆☆☆

「下半身に安定感を感じさせる力感溢れる構え。」

 前足をしっかり後ろに引いたオープンスタンス。グリップを高く引きあげ、バットを長く握り傾けている。腰の据わり・全体のバランスもまずまずで、両目で前を見据える姿勢も悪くない。

<仕掛け> 早めの仕掛け

「強打者ながらアベレージ打者の傾向強し」

 投手の引きあげられた足が下がり始める時に始動する「早めの仕掛け」を採用している。通常仕掛けが速ければ速いほど、打撃の準備段階が早くなり様々な球に対応しやすい。そのため狙い球を絞ってその球を逃さず叩く「遅めの仕掛け」とは対照的に、様々な球に対し対応しやすいのだ。

 本質的には平野選手は、小柄なスラッガータイプと言うよりは、スイングや打球こそ強烈だが、いろいろな球に対応しうるアベレージタイプの傾向が強いと考えて好いだろう。

<足の運び> 
☆☆☆☆

「しっかり踏み込むインステップ」

 早めに始動したメリットは、足を回し込むのに時間を割いている。そのため変化に応じて、踏み込むタイミングを操作するような「踏み込みの自在性」を意識している打者ではない。

 しっかり深くインステップでベース側に踏み込めている。これにより外の球を強く叩ける反面、インコースの球の捌きには、少々窮屈なデメリットも存在する。彼の打球が強烈なのは、ヘッドスピードの強烈さに加え、踏み込んだ足元がインパクトの際に動かずブレないので、身体の開きを我慢出来、パワーロスが生じないからだろう。

<リストワーク> 
☆☆☆

「強烈なヘッドスピードが印象的」

 早めに始動している割には、トップをきっちり作るのは上手くない。しかしそれでも、グリップが身体の奥まで入り込まないので、バットヘッドの出はスムーズで、速い球に差し込まれるケースは少ないはずだ。彼が狙い球をストレート中心に絞るのは、極自然の流れだと評価したい。

 スイング軌道も悪くなく、手首の返しも中々上手い。ただスイングの弧の大きさやフォロースルーを見ると、この選手はボールを遠くに運ぶタイプではなく、鋭く野手の間を抜けて行くタイプなのだろう。

<軸> 
☆☆☆☆

「下半身の安定感が、体軸の安定感にもつながっている」


 強烈に踏み込む分、多少頭の動きは見られる。ただ身体の開きは我慢出来ており、軸足も強く安定しているので、その打球は力強い。

(最後に)

 タイプ的には、高卒即プロと言った際だつ身体能力や体格を持った選手ではない。ではもしこういった選手が、プロを目指すのにはどうしたら好いのか?きっと彼は、これから大学・社会人まで野球を続けられるぐらいの才能を秘めているだろう。その中で彼は、文句なしの実績を残し続けることが求められる。守備・走塁は破綻がない程度、身の丈にあったプレーで堅実に。それ故に自慢の打撃で高い能力を示し続けるのだ。楽天に今季入団した草野大輔(ホンダ熊本)のように。そういったことが可能な程、彼の打撃には好いものがある。


(2006年 1月18日更新)


平林 拓朗(京都・京都外大西)外野
172/62 右/両


 1年からレギュラーを務める経験の持ち主で、甲子園でもその高い野球センスを示した好選手。今では珍しいスイッチヒッターで、両打席から繰り出すシャープなスイングとミートセンスの良さが自慢の選手である。

(守備・走塁面)基準以上の脚力と外野守備の安定感

 正直肩がどのレベルまでかはわからなかった。しかしボールの追い方などを見ると、中々守備に関しては上手い印象を受ける。俊足を活かした広い守備範囲と確かなキャッチングのある選手だと見て良さそうだ。後は、地肩がどのレベルなのかが注目される。

 一塁までの塁間は、4.1秒前後。左打者のプロへの基準がおおよそ4.2秒弱。それを考えると図抜けた数字ではないが、基準を満たす脚力は有していると言えそうだ。

(打撃スタイル) 粘り強い打撃は特筆もの!

 この選手の素晴らしいのは、ボールを実に好く見られると言った点である。平均して5球前後は一打席で投手に投げさせている。こういった粘り強い打撃は、相手投手からも大いに嫌がられるだろう。将来的に、彼が1,2番タイプとして上のレベルでも重宝される可能性を感じさせる。

 狙い球は、速球でも変化球でも、内角でも外角でも打ちに行く。ストライクゾーンに来る球ならば、ある程度どんな球にでも対応しようとする意識があるうだ。その打球も右にも左にも飛ばせる広角打者だ。

(打撃フォーム)

 この選手はスイッチヒッターなので、両打席に見られる共通の傾向を中心に書いてみたい。

<構え> 
☆☆ 構えた時のバランスがもう一つ。

 基本的に両打席ともスクエアスタンスだと言えるであろう。グリップを高く添えバットを長く持っている。腰の据わりは、両目で前を見据える姿勢は並程度だが、全体的にバランスがあまりよろしくない構えだ。

<仕掛け> 左右で違う仕掛け

 右打席では、投手の重心が沈み始める時に大きく足を引きあげる。左打席では、投手が足を引きあげる際に、自分の足を引きあげ「シンクロ」を計る。そして空中で足を伸縮させて踏み込むと言う独特のスタイルをとっている。

 ただ言えることは、両方とも「極めて早い仕掛け」を実践しているところだ。この早めの仕掛けが、打撃の準備段階をいち早く作り、いろいろな変化の球に対応しうるスタイルを可能にしている。典型的なアベレージヒッターだと言えよう。

<足の運び> 
☆☆

大きな動作も、それを受け止める土台が不安定

 足を大きく引きあげ降ろし、大きなエネルギーを捻出している。彼の早に始動するメリットは、この大きなアクションに費やされている。ただせっかく作り出したエネルギーをベース側でインステップして踏み込むのだが、その際に足元がブレてしまい、身体の開きやパワーロスを誘発してしまう。上半身と下半身のバランスが悪いので、インパクトの際に足元が安定しないのだろう。

<リストワーク> 
☆☆

課題の多い上半身の動き


 トップこそ深いが、グリップが完全に奥に入り込み、ヘッドが中々出てこない。これでは、上のレベルの投手相手には苦しいだろう。外の球を捌く時にヘッドが立たないでスイングして来るので、強く叩けない傾向がある。またインパクトの押し込み・フォロースルーなども小さい傾向があり、ボールを強く叩けない欠点が気になるところだ。

<軸> 
☆☆

体軸の安定感はあるが、身体の開きが課題。

 頭の動きは並程度で悲観するほどではないが、身体の開きが早く、軸足も形は安定しているが力強さが感じられない。

(最後に) 技術を高め、センスを活かせ!

 守備・走力は基準以上だが、打撃に関しては相当癖のあるフォームだと言えよう。それでもここまでのパフォーマンスを示せるのは、ある意味彼の潜在能力の現れなのかもしれない。ただここから先は、才能だけでは厳しい世界だと言えよう。タイプ的には、大学タイプの好選手だと思うのだが、そこから更に突出して活躍して行くには、踏み越えて行かなければいけない壁も多いと考える。一つ一つ課題を克服して、相手投手に嫌がられる「究極の粘り強さ」を磨いて欲しい。


(2006年 1月19日更新)


伊藤 正行(大阪・上宮太子)外野
187/78 右/右


 超高校級の体格を活かしたパワーが売り。


東向 誠(大阪・上宮太子)内野
180/76 右/左


 鋭いスイングから繰り出されるパンチの効いた広角打法が売り。


謝敷 正吾(大阪・大阪桐蔭)二塁
177/77 右/左


個別寸評へ


中浦 克也(大阪・大商大堺)中堅
174/71 左/左



 すでに旧チームから一番・中堅手としてチームを引っ張っていた攻守の要。球に逆らわない打撃で左方向への流し打ちが印象的な好打者だ。中々シャープなスイングをする選手。一番・中堅手と言うこともあり、守備・走力も高いと思ったのだが、計測した一塁までのラップは、左打者としては並の4.3秒前後。むしろ圧倒的な打力で核弾頭を務めていたタイプなのだろうか?

(打撃スタイル)

鋭いヘッドスピードで、速球を狙い打ち!

 ファーストスイングは、初球〜3球目程度と比較的積極的な打者のようだ。狙い球は、アウトコース高めの速球にあるようだ。外の球は綺麗に長し、内の球は強烈引っ張る幅広い打撃が印象的。けしてボールを上げて飛ばすタイプではなく、鋭い当たりで野手の間を抜けて行く。

(打撃フォーム)

<構え> 
☆☆☆☆ 

理にかなった構え!

 前足を軽く引いたオープンスタンス。その際にはカカトを上げてつま先して打席に立っている。グリップは平均的な高さでバットを前に傾けて構えている。その際に身体をあまり動かすことがない「揺らぎ」の少ないタイプだ。

 腰の据わり・全体のバランス・両目で前を見据える姿勢なども悪くなく、構えとしては、非常に理に叶ったフォームをしているのではないのだろうか。

<仕掛け> 遅すぎる仕掛け

速い球への対応が今後の課題!

 投手の引きあげた足が下がりきったぐらいで、オープンに引いていた足をベース側に移動して爪先立ちして構え直す。本格的な始動は投手がリリースを迎える直前、すなわち「遅すぎる仕掛け」を実践している。

 ギリギリまで球筋やフォームをじっくり見られる分、どんな球がどんなコースに来ているかの情報量は極めて高くなり、狙い球を絞り逃さず叩くには極めて優れた仕掛けではある。しかしここまで「遅すぎる仕掛け」は、始動してボールが到達するまでの時間が短すぎる。通常、日本人のヘッドスピードやパワーでは、このタイミングでの始動を使いこなせる選手は殆どいない。

 もし彼が更に上のレベルを目指し野球を続けるのならば、幾分始動を早くすることが求められるだろう。そうでなければ全国レベルの投手のスピードに対応出来ないことが予想される。

<足の運び> ☆☆☆

外の球をしっかり叩ける姿勢!

 足を少しだけ浮かし、ベース側にインステップして踏み込んで来る。ベース側に踏み込むことでアウトコースへの球が捌き易くなる。また踏み込んだ足元もインパクトの際にブレることなくスイング出来ているので、しっかりカベをキープしつつ外の球を捌ける姿勢が出来ているのは評価出来るポイントだ。

 ただその踏み込みは弱く力強さに欠ける点とタイミングの合わせ方などに、あまり非凡な点が感じられない。自分の得意ゾーンを逃さず叩く!これに徹した打撃だと言えよう。そのため、それほど対応力が高い打者だとは思えない。

<リストワーク> 
☆☆☆

ボールに逆らわず、綺麗にはじき返す!

 トップはそれほどきっちり取れていない。ただグリップ自体は身体の奥に入らないので、ヘッドの出自体は悪くない。ただ外の球を叩く際にヘッドが寝てしまい、それほど強く叩けない。そのためアウトコースの球は、球の力を利用して打ち返す流し打ちに終始することになる。ただこの点は、彼の持ち味なので悲観することはないだろう。

 インパクトの際の押し込み・スイングの弧などを見ても、強く叩くことよりも逆らわず打つことに重点を置いたタイプ。当然フォロースルーも小さく、グリップが引き上がって行くことはないので、ボールを遠くに運ぶタイプではなく、地面スレスレやゴロの当たりで、野手の間を抜けて行くタイプの好打者だと考えられる。

<軸> 
☆☆☆☆

体軸の安定感は、この選手の最大の良さ!

 動作自体が小さい選手なので、頭の動きは極めて小さい。また身体の開きも我慢出来ている。軸足にも強さこそ感じないが、安定感は悪くない。この体軸の安定感は大切にしたい。

(最後に)

 ちょっと見た感じでは、それほど守備・走塁に図抜けたものは感じられなかった。しかしコースに逆らわず打ち返す打撃には光るものがあったと言えよう。強さは感じられないが、自分の得意ゾーンを逃さず打撃に徹しられている点は、身の丈のあった打撃が出来る選手で評価に値する。

 この一年で、更に打てるポイントが増やすことが出来るのか、そして守備・走塁などの総合力などを高めて行けるのか注目したい。


(2006年 1月20日更新)


小原 健太郎(大阪・大商大堺)三塁
185/88 右/右


 サードで3番の小原選手はなかなか良い選手だと思います。肩も強く、長打力も有ります。

(2006年 5月7日更新 大阪氏)


今井 諒(大阪・履正社)中堅
177/72 右/左


 重量打線の履正社の核弾頭として強打と揺さぶりをかける嫌らしさを兼ね備えた選手、それが今井諒である。柔らかいリストワークを活かした打撃に加え、守備・走力を兼ね備えた三拍子揃ったプレーヤーだ。

(守備 
☆☆☆☆ 走塁面 ☆☆☆

守備・走力のバランスもあり!


 中堅守備に関しては、打球への追い方を見る限り安定感を感じさせる。地肩も際だつものはないが基準を満たすだけのものがあると思われる。高校生レベルでは高い守備力を誇る選手だと言えるのではないのだろうか。

 一塁までの塁間は、4.1秒前後。際だつ程の脚力の持ち主ではないが、プロの基準である4.2秒を上回るものがある。むしろ走力で一番打者を務めていると言うよりも、嫌らしさも含めて打力と出塁率で一番を務めているタイプなのだろう。

(打撃スタイル) 幅広い打撃をする広角打者

 相手投手をセーフティーバントで揺さぶったりする嫌らしさがある選手だが、初球から打ちに来ることもあり、けしてボールをじっくり見るタイプとも言い切れない。狙い球は、速球でもカーブでも狙い打って来るので、どの球に狙いを定めていると言うわけでもなさそうだ。

 打球は、センターに、右に左へと幅広い打撃をする広角打者。特にアウトコースの球をレフトスタンドに叩き込んだ打撃は圧巻だった。

(打撃フォーム)

<構え> 
☆☆☆

脱力を意識したリラックスした構え


 軽く前足を引いて爪先立ちするオープンスタンス。グリップを下げバットを立てながら長く握っている。腰の据わりはもう一つも、全体のバランス・前の見据え方は悪くない。ボールを待つ時に、身体の何処かを揺らいでいると言うことはないようだ。比較的リラックスした構えではあるようだ。

<仕掛け> 
遅すぎる仕掛け

上のレベルを意識するのであれば始動を少し早めるべきでは?


 投手の重心が下がって来る時に、開いていた足をベース側に持って行き爪先立ちする。本格的な始動は、リリース直前と言う「遅すぎる仕掛け」を採用している。これだけ遅ければ、狙い球を絞って、その球を逃さず叩くのには適したスタイルのはずなのだが、始動が遅すぎるので、速い球に対応仕切れない可能性が高い。日本人の筋力、ヘッドスピードを考えると、ここまで遅いタイミングでの始動は、上のレベルを意識すると得策ではない。幾分始動を早めることが求められて行くだろう。

<足の運び> 
☆☆☆

上半身と下半身のバランスの取れたスイングを!


 始動が遅い分、足の引きあげは小さい。ただし踏み込み自体は非常に強いのが、この選手の特徴。真っ直ぐ前に踏み込むところからも、この選手は内外角両方の球を同じように捌きたい対応力の高い打撃を目指している。ただステップが物足りないのか、少々踏み込んだ足元がインパクトの際にブレてしまうのは残念。足元が安定すれば、身体の開きも我慢出来るし、パワーロスも減りもっと強くボールを叩けるだろう。

<リストワーク> 
☆☆☆

トップの形成に遅れる部分が気になる

 始動が遅すぎるせいで、トップの形成がしっかり出来ていないのが残念。グリップは、それほど奥に入り込んではいないが、少々ヘッドの出がスムーズではないような。リスト自体は柔らかく使えるのだが、もう少しバットを上から振り出せると好いだろう。構えた時にグリップを下げている選手なので、多少トップで引きあげると動作が忙しく、球をこねやすくなる。

 インパクトの押し込みはまずまず。スイングの弧も大きいが、それほどグリップがフォロースルーで上がって来るタイプではないので、ボールを遠くに運ぶタイプではないだろう。強く鋭く打球が野手の間を抜けて行く。

<軸> 
☆☆☆

軸足に安定感があるので、身体の開きを我慢したい


 踏み込みがしっかりしている分、多少頭が上下に動く部分は致し方ない。身体の開きをもう少し我慢出来ると好いのだが。ただ軸足の安定感はまずまずと言った感じだろうか。

(最後に)

 打者としての資質は、かなり高いだろう。ただ始動が遅すぎることが改善されて行かないと、これから上のレベルの投手との対応には苦労が予想される。また全国大会でも、相当な球威・球速がある投手には、差し込まれる可能性が高い。また個々の部分に課題を抱えているので、その改善も求められる。

 走攻守のバランスも好く、個人的にはかなり気になる打者である。選抜でもその打棒で、大いに活躍することが期待される一人だ。ぜひ履正社トリオには注目してもらいたい。


(2006年 2月1日更新)


蛯子 大輔(大阪・履正社)外野
170/61 右/左


 チームの3番打者を務め、小柄ながら左右に打ち分けるシュアな打撃と時にはマウンドに立つ、滑らかなフォームから120キロ台の速球を投げ込む高い野球センスが魅力の好選手。

(守備 
☆☆☆ 走塁 ☆☆☆) 走・守にバランス

 旧チームでは右翼手・新チームでは左翼を守っている。恐らくこれは、守備適負担の小さなレフトを守ることで、いつでもマウンドに上がりやすいようする意味合いが強いのでは。120キロ台の速球を投げ込むように地肩も強く、外野守備も悪くない。

 一塁までの塁間も4.1秒前後と、プロの基準である4.2秒を上回る俊足の持ち主。走力を全面に出すタイプではないが、三拍子バランスの取れたプレーヤーだ。

(打撃スタイル)

ボールをじっくり見て幅広い範囲に打ち返す

 比較的ボールをじっくり見て来ることが多い選手。主に狙い打つのは速球が多い印象だが、時には初球からカーブを狙い打つなど、打席や投手によってあらかじめ狙い球を絞ったり、変えたりしているのではないのか。打球は、一塁方向でも三塁方向にでもはじき返すように、幅広い範囲に打ち返すアベレージ打者の傾向が強い。

(打撃フォーム)

<構え> 
☆☆☆

もう少し全体のバランスを取って欲しい

 左のオープンスタンスで構え、グリップを高く引きあげてバットを長く握っている。腰の据わり・全体のバランスはもう一つだが、前の見据えは好い。打席では、身体の何処も特に「揺らぎ」を加えていない。

<仕掛け> 遅めの仕掛け

この仕掛けが、彼にプレースタイルに合致するか?


 投手の引きあげた足が沈みきって、前に重心が移動する時に始動する「遅めの仕掛け」を採用している。この仕掛けは、ギリギリまで投手のフォームや球筋を見定めてから始動するので、どんなコースに、どんな球が来ているかの情報量は多くなる。それだけ狙い球を絞ってその球を逃さず叩くタイプの打者には、最大限のインパクトを与えることが出来る仕掛けなのだ。

 彼のように狙い球を絞って打つタイプには適した仕掛けではあるが、始動が遅い分振り遅れないためにも鋭いヘッドスピードや少々差し込まれても押し返す強靱な筋力が求められる。彼のようなアベレージタイプが、このスラッガータイプの仕掛けを採用するのが好いのかは迷うところだ。ただボールをギリギリまで引きつけて状況に応じたプレーが求められる2番打者にも適した仕掛けなので、将来的にはそうした方向で適性を示す可能性はある。

<足の運び> 
☆☆☆

バランスの取れたスイングで、安定した打撃を発揮

 足を引きあげ真っ直ぐ踏み出して来る。真っ直ぐ踏み出すと言うことは、内角でも外角でも同じように捌きたいと言う意志の現れだ。幅広い打撃を売りとするこの選手らしい選択だ。踏み込み自体は強くないのだが、ステップの幅が好いのかインパクトの際に足元がブレることなくスイング出来ている。これにより身体の開きやパワーロスを防ぐことが出来ている。

<リストワーク> 
☆☆☆

鋭く野手の間を抜けて行く


 トップはそれなりに取れていて、グリップは奥に入らない。スイング軌道は外の球を叩く時に、ヘッドが寝て出てくるので、外の球を強く叩くと言うよりは、逆らわず流すタイプなのだろう。インパクトの押し込みは並で、スイングの弧は割合大きい。ただしフォロースルーの最後が引き上がってこないことからも、鋭い打球が野手の間を抜けて行くタイプで、けしてボールを遠くに運ぶタイプではないのだろう。

<軸> 
☆☆☆☆

体軸の安定感は中々!

 頭の位置は非常に安定している。身体の開きも我慢出来ており、軸足の形も比較的安定してスイング出来ている。常にムラの少ない安定感のある打撃が期待出来るのではないのだろうか。

(最後に)

 現時点では、チームメイトの小林よりも理に叶った動作をしており、安定感・対応力では彼の方が上なのではないのだろうか。しかし持ち得る潜在意識は、小林の方にスケールは感じるが。

 蛯子選手は、三拍子バランスの取れたプレーヤー。3年春の時点では、かなり技術は高く、選抜では貴重な活躍が期待出来そうだ。小林・蛯子がかき回せば、4番・土井の打撃にも好影響を与えそうである。そのためにも、彼の活躍が非常に重要な意味を持って来るだろう。その期待応えられる選手だと言えよう。



(2006年 2月1日更新)



土井 健太(大阪・履正社)捕手
178/86 右/右


個別寸評へ


鷲尾 直紀(大阪・大産大附)外野
180/75 右/右


 高校通算30本塁打以上のパンチ力に、俊足・強肩のバランスの取れた身体能力が魅力。


広本 拓也(大阪・浪速高)捕手
181/80 右/右


  好守・強打で、チームを支える、大阪NO.1捕手。


辻中 辰哉(奈良・高田商)外野
178/73 右/右



 力強い速球と左右に打ち分ける巧打で、チームの投打の柱。


芳本 一樹(奈良・郡山高)捕手
171/73 右/右


 センス抜群の捕手で、信頼出来るプレーが身上。打撃も勝負強い。


藤原 宏文(奈良・天理高)遊撃
174/72 右/右


 堅実な遊撃守備には定評のあるキャプテンで、攻守の中心。


松原 匡志(奈良・天理高)外野
176/69 左/左


 昨夏から1番を務め、思いっきりの好いスイングから繰り出される打球が魅力。


多田 彰吾(奈良・天理高)外野
178/70 右/両


 外野守備が魅力の選手。


伊藤 翔(和歌山・市和歌山商)左翼
172/81 右/左



 ドラフト指名された川端を差し置いて、2年生ながら4番に座っている強打者。けして上背はないが、左打席から力強い強打を連発する2006年度・和歌山を代表する強打者だ。

(守備・走塁面)

 この選手で残念なのは、上背のない強打者の割に、守備・走塁面でアピールするレベルにないところである。一塁までの塁間は4.45秒と左打者としては物足りない。また左翼守備も特徴に欠ける点が、今後改善して行けるか注目したい。

(打撃スタイル)

 2〜4球目あたりにファーストスイングを仕掛けて来る平均的なタイプ。狙い球は、ストレートにおいているようだ。右方向でも左方向でもはじき返すタイプの強打者。本質的には、中距離タイプなのだろう。

(打撃フォーム)

<構え> 
☆☆☆☆

 左のオープンスタンスで、グリップは平均的。腰の据わり・バランスは好く、前の見据えも平均レベルはある。アゴがしっかり引かれ、力強いフォームである。

<仕掛け> 遅めの仕掛け

 この体格でもパンチの効いた打撃で強打を連発するのは、この「遅めの仕掛け」による影響が大きそうだ。始動が遅く、出来るだけ投手のフォームや球筋を見極めてからボールを呼び込み一気に叩く破壊力抜群の仕掛けだからだ。狙い球を叩く強打者タイプには適した仕掛けである。ただプレースタイル的には中距離打者のイメージがあるこの選手にとっては、将来的には幾分始動を早めた方が好いかもしれない。

<足の運び> 
☆☆☆☆

 足を軽く引きあげ真っ直ぐ踏み出す。真っ直ぐ踏み出すことからも、内外角いずれの球をも意識した幅広い打撃をするのが身上なのだろう。踏み込みも強く打球が力強いのも頷ける。インパクトの時も足元が我慢出来ているようなので、身体の開きやパワーロスは抑えられているようだ。もう少し前にステップして行けると、幅広い打撃が出来るのではないのだろうか。

<リストワーク> 
☆☆

 トップ深いのは好いのだが、残念なのはグリップを内に引き込んでしまう癖が顕著で、この欠点が改善出来るかが今後のポイント。スイング軌道、インパクトの押し込み、フォーローなどの形は悪くない。フォロースルーを見ていると、ボールを遠くに運ぶタイプと言うよりは、強く野手の間を抜けて行くことが多いタイプの強打者ではないのだろうか。

<軸> 
☆☆☆

 頭の位置は安定している。もう少し身体の開きを我慢出来ればと思う。また前に体重が乗っていない部分があるので、軸足の形もいびつである。

(最後に)

 打撃には、中々光るものを持っている。ただし上のレベルを意識するとグリップの引き込み等を改善出来るのかがポイントとなりそうだ。守備・走塁などの特徴に欠けるなど、自慢の打撃でアピールし続けて欲しいタイプである。今年の夏あたりには、和歌山でも図抜けた存在感を示してくれそうだ。


(2006年 1月11日更新)


広井 亮介(和歌山・智弁和歌山)一塁
176/80 右/右


 この選手を初めて観たのは、昨春の近畿大会だったかと記憶している。橋本が不出場で、新2年ながら4番打者を任されていた。空振りしてもバランスを崩すことのない、安定した下半身から繰り出す強打が自慢。どっしりした体格から、長距離打者の印象を受けるが、対応力のある勝負強い打撃が売りである。

(守備・走塁面)

 走力に関しては、はっきりしたことはわからなかった。新チーム結成以来・秋の12試合では盗塁0と言うことからも、走力は期待出来ないようだ。一塁の守備に関しては、結構難しいワンバウンド送球を捌いたり、一塁手としての守備力は悪くないと思われる。ただ、この守備力が他のポジションをこなせる融通性があるのかは、疑問が残るところだ。

(打撃スタイル)

<対応> 2,3球目あたりを振って来ることが多く、平均的な打者だと言えよう。

<狙い球> 速球でも変化球でも振って来る。むしろアウトコースの球に狙いを定めていそう。

<打球> センター中心に、右に左へと幅広い打撃をする

見た目の印象とは違い、パワフルではあるが対応力と勝負強さを売りにする選手だと言えよう。
けしてオーバーフェンスをポンポンと飛ばすような長距離タイプではない。

(打撃フォーム)

<構え> 
☆☆☆☆

両目でしっかり前を見据える姿勢を


 智和歌の選手の共通のスクエアスタンスで構える。グリップの高さは平均的で、腰の据わり・全体のバランスも取れているのだが、両目で前を見据える姿勢が出来ていない。どっしりした下半身を活かして存在感がある構えだと言えよう。

<仕掛け> 平均的な仕掛け

 投手の重心が下がりきった底のあたりで始動する「平均的な仕掛け」を採用。この仕掛けは、ある程度の対応力と長打力をバランス好く併せ持つスタイルで、中距離打者・ポイントゲッタータイプに適した仕掛けだと言えよう。まさに彼の打撃スタイルと合致している。

<足の運び> 
☆☆ 合わせるだけでなく強い打球を

 投手の重心の沈み込みに合わせて、自分の重心も沈ませタイミングの一致を図る「シンクロ」を採用。足を大きくまわし込んで、少しベースから離れた方向に踏み出すアウトステップ気味に着地するが、ほぼ真っ直ぐ踏み出していると観て好いだろう。内角でも外角の球でも捌きたいと言う彼の意志が感じられる。

 ただ踏み込み自体は強くなく、インパクトの際にも足元がブレ気味だ。もう少し強い打球を打つためにも、踏み込みの強さ、足元の盤石さを意識したい。

<リストワーク> 
☆☆☆

スイング軌道は無駄がないか?


 トップは浅めで、あまりきっちりトップが作れない選手。グリップこそ身体の奥には入らないがややグリップの位置を下げてしまうのが気になるところ。バットを寝かせながらスイングし、その際にヘッドが下がっていないのは救いだが、結構インパクトまで遠回りのスイング軌道を辿っている。結構スイング軌道は大きく、フォロースルーも取れている。ただグリップが、高い位置に引き上がって来るタイプではないので、遠くにボールを運ぶタイプではないのだろう。

<軸> 
☆☆☆☆

下半身の安定感が、体軸の安定感につながる


 頭の位置は安定しており、身体の開きも早くはない。軸足の形も安定しており、この選手の最大の良さは、安定した体軸にある。

(最後に)

 対応力の高さ・一塁守備のレベルは、大学レベルでも通用するものがあるだろう。ただそうは動けないこのタイプが、プロ入り云々の可能性は極めて少ない。ただそういったタイプの中では別格ではあるが、先輩・武内(早稲田大−ヤクルト)のような中距離タイプの一塁手が、指名された例もあるわけだ。それを考えると、如何に図抜けた成績を、高いレベルで示せるかが重要になってくる。強打・智和歌の中心選手として頑張った経験は、間違いなく上のレベルでも生きるだ
ろう。


(2006年 4月8日更新)


橋本 良平(和歌山・智弁和歌山)捕手
182/76 右/右


個別寸評へ


亀田 健人(和歌山・智弁和歌山)内野
176/67 右/左


 この選手は、昨夏の和歌山大会の試合には出ていなかったのではないのだろうか。左の好打者タイプで、走攻守三拍子バランスの取れたプレーヤーだと言えよう。選抜では、6番・三塁手として貴重な役割を果たしていた。

(守備・走塁面)

 一塁までの塁間は、4.1秒強ぐらいと、プロの基準である4.2秒をも上回る俊足選手である。図抜けた走力ではないが、破綻のないレベルにあると言えよう。

 三塁守備も安定しており、地肩も強い方だろう。ただこの手の好打者タイプとしては、スケール不足であり、上のレベルではセンターラインなど、もっと守備的負担の大きなポジションが求められるはずだ。それに応えるだけの身体能力と守備力はあると言えよう。

(打撃スタイル)

<対応> 初球から積極的に打ちに行くことも多いが、四球での出塁も少なくない。

<狙い球> 特に球種・コースなどは限定しないようで、ストライクを積極的に打ちに来る。

<打球> センター中心に右に左へと幅広い打撃を行う

完全に、長打力よりもヒットを重視した左の好打者である。ただ二塁打が多いように、野手の間
を抜けて行くような長打は珍しくない。

(打撃フォーム)

<構え> 
☆☆☆☆ 無駄のない理に適った構え

 スクエアスタンスで足を揃え、グリップを予め捕手側に高く添え、バットを長く前に倒しながら構える。腰の据わり・全体のバランス・両目で前を見据える姿勢も悪くない。全体的に理に適っった構えだと言えよう。

<仕掛け> 平均的な仕掛け

 投手の重心が沈みきったあたりで始動する「平均的な仕掛け」を採用。これは、ある程度の対応力と長打力をバランス好く併せ持った打撃が可能なのだが、一つ間違えるとどっちとも着かずの中途半端なスタイルに陥りやすい。中距離打者やポイントゲッターに適した仕掛けだと言え、彼の打撃スタイルには、比較的合致しているだろう。

<足の運び> 
☆☆☆☆

無駄のないしっかりした踏み込み


 投手の重心の沈み込みに合わせて、自分の重心も沈ませタイミングの一致を図る。智弁の各打者には、この「シンクロ」の動作が観られるのが特徴的だ。足をスッと引き上げ、真っ直ぐ踏み出して来る。真っ直ぐ踏み出すと言うことは、内角でも外角の球でも打ち返したいと言う彼の意志が感じられる。

 踏み込みもしっかりしており、ステップも適度に取れているのか、インパクトの際にも足元がブレることはない。全体的に無駄のない、しっかりした下半身の運びとなっている。

<リストワーク> 
☆☆☆☆

上半身の動きもレベルが高い


 トップは深く、それでいてグリップが身体の奥に入るようなことはない。そのためバットの滑り出しはスムーズで、綺麗に振り抜けている。スイングの弧やフォロースルーもしっかり取れている割に、スイング軌道は悪くない。ボールを意外に遠くに飛ばせる術も身につけている。

<軸> 
☆☆☆☆ 体軸の安定もなかなか

 頭の動きは小さく目線は安定している。身体の開きも我慢出来、軸足も安定している。

(最後に)

 智弁和歌山の選手は、シンクロから始まって、足の引きあげ等々、動作には大きな類似点がある。そんな中でもこの亀田が、最も高いレベルで技術を実践している印象を受ける。逸材揃う智弁打線でも技術的には、現時点でNO.1だろう。

 ただ先にも触れた通り、好打者タイプの彼が、上のレベルで求められるのは、もっと守備的負担の大きなポジションをこなしつつ、三拍子の総合力で判断されることになりそうだ。充分に大学レベルでも通用するだけの技術は有しているだけに、後は如何に自分の色を出して行けるかだろう。けしてプロタイプではないが、今後も智弁和歌山打法の伝承者として、アマチュア球界の一線で活躍して行って欲しい一人だ。


(2006年 4月8日更新)


森中 祐次(和歌山・笠田高)左翼
173/64 右/左



 昨夏の和歌山大会では、3番・左翼手として好打を連発したアベレージヒッター。センター方向中心にシャープなスイングで打ち返すシュアな打撃が持ち味だ。その打撃技術を支えるフォームを今回は考えて行きたい。

(打撃フォーム)

<構え> 
☆☆☆☆

 左のオープンスタンスで立ち、グリップを高く引きあげ、バットを長く握って構える。腰の据わりも好く、全体のバランスも取れている。両目でも前をしっかり見据えられており、アゴをグッと引いて力を内に貯め込んでいるような力強いフォームをしている。

<仕掛け> 遅めの仕掛け

 投手の足が引き上がるぐらいの段階で、オープンに開いていた足はベース側につま先立ちして構え直す。本格的なスイング動作は、投手の重心が沈みきって前に移動する際に始動する「遅めの仕掛け」を採用している。好打者タイプの彼が、この強打者タイプの仕掛けを採用していることに疑問を持つ。ただ狙い球を絞って叩くタイプで始動を出来るだけ遅くして今ままでのように対応したいのならば、速い球にも振り遅れない鋭いヘッドスピードと、少々差し込まれてもボールを押し返せるようなパワーを身につけておきたい。そうしないと相手投手のレベルが上がれば上がる程、その対応に苦労することになるだろう。

<足の運び> 
☆☆☆☆

 この選手の素晴らしいのは「踏み込み」の良さである。足を引きあげ、しっかりベース側に強くインステップして踏み込めている。その足元もインパクトの際にも足元は閉じられ、けしてブレない強さがある。身体の開きを我慢し、強くアウトコースの球を叩けるはずだ。

 インステップするので、左打者の割には内角は少々苦しいだろう。またステップの距離もそれなりにとっており、内角の球を巻き込んで叩くタイプではないようだ。

<リストワーク> 
☆☆☆

 トップは深く、それでいてグリップは身体の奥に入り込んでいない。そのためボールを強く叩けるし、速い球にも振り遅れずに対応出来そうだ。ただインステップしてしっかり踏み込んで来るのに、バットは寝てスイングするので、外角の球を強く叩けるスイング軌道ではないのが残念。アウトコースの球を強く意識しているだけに、そのコースの球の打ち損じを少なくしたいものだ。

 インパクトの際の押し込み、フォロースルーなどをみると、やはりアベレージヒッターと言う感じで大物打ちではないようだ。

<軸> 
☆☆☆☆

 頭の位置は安定しているし、身体の開きも我慢出来ている。軸足には強さこそ感じないが、その形は崩れず安定している。

(最後に)

 全国的には無名の選手だが、巧打者としては中々見るべきものがあるし、技術的もしっかりしたものを持っている。タイプ的にはアベレージヒッターだけに、もっと始動を早め幅広い球対応できるスタイルを将来的に目指すべきではないかと考える。

 また外の球を強く意識したスタイルの割に、ヘッドを立ててスイングが出来ないので、アウトコースの球を強く叩くことが出来ないスイング軌道なのが残念だ。

 ただ体格にそれほど恵まれていないこと。左翼を守るように、それほど守備・走力で図抜けていない印象を受ける。高卒即プロとかそういった素材ではないのかもしれないが、ぜひその打撃を中心に資質を伸ばし、大学・社会人でも野球を続けて行ける下地を作って欲しい。2006年度の和歌山県下を代表する好打者だと言えよう。

(2006年 1月12日更新)


上野山 貴他(和歌山・箕島高)捕手
179/78 右/右



 私の知る限りメディアなどでは、ほとんど露出していない選手。古豪・箕島高校にありながら、御山の大将。2年生で4番を務める強打と守りの要である捕手をこなす攻守の中心選手。

(守備)

 ガッチリとした体型の捕手で、内角を積極的に要求する強気のリードが印象的。打球への反応などフットワークもけして悪くないのだが、ミットの出し方などキャッチングレベルが低いのが残念。二塁までのスローイングも2.1秒台前後とそれほど突出していない。将来的には打撃を活かして他ポジションを務めることになりそうだ。ただ走力がないのもネック。やはり打撃で勝負と言ったタイプなのだろうか。では今度は打撃について考えてみたい。

(打撃スタイル)

 初球〜3球目あたりにファーストスイングを仕掛け来る積極的な打者。右や左にもセンター方向にもと意外に打球の範囲は広いことがわかる。少々力み過ぎなのか、意外に打球が上がらずゴロで転がって行くところが、非凡なパワーを持ちながら生かし切れていないのが残念だ。

(打撃フォーム)

<構え> 
☆☆☆☆

 両足を揃えたスクエアスタンス、グリップは高く引きあげた強打者スタイルで構えられている。腰の据わり・全体のバランスなども好く、両目で前を見据える姿勢も悪くない。打席での雰囲気も抜群で、まさに御山の大将と言った感じだ。

<仕掛け> 遅めの仕掛け〜遅すぎる仕掛けの中間

 投手のフォームや球筋をじっくり見定めてから始動する「遅めの仕掛け」〜リリース直前に始動する「遅すぎる仕掛け」の中間あたりに始動する極めて遅い仕掛けだ。狙い球を絞って、その球を逃さず叩きつぶすには優れた仕掛けである。

<足の運び> 
☆☆

 この選手の一番の課題は、この下半身の動きにある。構えた時の前足の位置と踏み込んだ着地の位置がほとんど同じで、軸足〜踏み込み足の体重移動が不充分である。それじゃステップ幅が狭いのかと思いきや、けしてそういうわけでもないので、腰の回転で捌くと言う強烈な腰の切れは見られない。すなわち消化不良の不充分なスイングをしてしまうのだ。また上半身と下半身のバランスが悪いのかインパクトの際にも足元がブレてしまい、持ち得るパワーをロスしてしまったりしている。

<リストワーク> 
☆☆☆☆

 トップはそれなりに深く、それでいてグリップも奥に入り込んでいない。スインウ軌道も思ったほど癖がなく、インパクトの押し込み、フォローなども大きく強打者でありながら、比較的無駄のない上半身の動きを魅せている。

<軸> 
☆☆☆☆

 頭の位置が非常に安定しているのは注目。身体の開きも思ったより我慢出来ているし、軸足も強くその形も安定している。

(最後に)

 しっかり体重移動して下半身が使えるようになれば、この選手のそれ以外に動作は、極めて優れていることがわかった。すなわち、この一冬で大いに化ける可能性を秘めていると言えよう。

 ただし捕手としての将来性、将来どのポジションを担って行くのかという問題はつきまとう。やはりとことん打撃を磨きいて、打って、打ってアピールしていってもらいたいものだ。和歌山の高校野球を語る上では、覚えておきたい強打者の一人である。



(2006年 1月11日更新)



坂口 和章(和歌山・県和歌山商)外野
176/70 右/左


 俊足・好打の好選手で、甘い球を逃さない。


森田 恭平(兵庫・尼崎北)捕手
177/72 右/右


 昨夏は遊撃手で4番打者。強肩を活かして捕手にコンバート。すでに高校通算20本塁打以上のパンチ力。


林崎 遼(兵庫・東洋大姫路)遊撃
173/74 右/右


 この夏の甲子園で、多くの野球愛好家達から高い評価を受けた遊撃手がいる。その男の名前は、林崎 遼。あえて甲子園での寸評で、蔵が彼を取り上げなかったのか。今回は、私なりに考えてみたい。

<走塁面:
☆☆☆

 チームの3番打者を務める林崎選手。私の観戦した試合では、少々一塁までの塁間を緩めたもので4.6秒前後を記録していた。これを左打者に換算すると4.3秒前後。もし本気で走り抜けたとしたら、4.5〜4.4秒ぐらいだろうか。そうするとあくまでも推定ではあるが、左打者の4.2〜4.1秒前後のタイムに相当する。プロの基準が、塁間4.2秒。そう考えると、けして足を売りにする程ではないが、プロの基準に近いタイムで走り抜けられる可能性は高い。

 ただしその脚力に関係なく林崎選手は、この夏の兵庫県大会での盗塁は7試合で0個。現段階では、走力・走塁意欲共々けして高い選手ではないことが窺われる。

<守備面:
☆☆

 地肩の強さは、上のレベルでも基準を満たすだけのものはある。ただ遊撃守備そのものは、キャッチングを中心に安定感に欠ける部分がある。特に最初の一歩目が遅く、守備範囲はあまり広いようには見えない。その印象が示す通り、兵庫県予選では7試合で5個の失策を記録している。身体能力は悪くないが、将来的に上のレベルで遊撃手を務めるのは、少々厳しいかもしれない。

 そこで、守備・走力にアピールポイントがない選手だけに、打撃での評価が大事になる。

(打撃スタイル)

<対応> 2,3球目にスイングをしてくる平均的な打者

<狙い球> 内外角に関係なく、追い込まれるまでは速球に狙いを定めているようだ。

<打球> 右に左と幅広い範囲に打ち返す。ツボにはまればスタンドインのパンチ力も兼ね備える。

<仕掛け> 
遅めの仕掛け

 狙い球を絞って、ボールをよ〜く引きつけて叩く「遅めの仕掛け」を採用。元来・長打力を売りにする選手が採用する仕掛けであるのだが、この選手は中距離タイプ。将来的に、この仕掛けが彼に良いかは微妙だろう。

 タイプ的には、広角に打ち返す中距離・ポイントゲッタータイプだと考えたい。

(打撃フォーム)

 下記にリンクしてある「迷スカウトの足跡!
2006年9月24日更新分に、彼の打撃フォームを掲載してあるので、ぜひそちらも参考にしながら読み進めて欲しい。

<構え> 
☆☆☆☆

 写真1を観ると、両足を揃えたスクエアスタンスであることがわかる。グリップの高さは平均的。腰の据わり・全体のバランスはしっかり取れており、両目で前を見据える姿勢も悪くない。それほど上背はないのだが、ガッチリした体格なのが目を惹き、リラックスして打席に入れているのが好感を持つ。

<足の運び> 
☆☆☆☆

 投手の重心が沈む時に、自分の重心も沈ませて「シンクロ」を計りタイミングを一致させている。写真2のように軽く足を引き上げ、ややベース側にインステップして踏む込んで来る。配球の7割を占めるアウトコースの球を強く叩けるスタイルだ。

 踏み込み、ステップの幅などはそれほどでもないのだが、インパクトの際に足元がブレないのでパワーロスや身体の開きなどが我慢出来て打ち損じは少ないだろう。

<リストワーク> 
☆☆

 下半身の動きは実に安定していて好いのだが、問題は上半身の動作にある。写真2を観ると、かなり肩を内に入れているのがおわかりだろうか。センターカメラから観て、背番号がはっきり読み取れるようなスタイルは、スクエアスタンスで構えていても、打撃の内容はクローズスタンスの打撃に近いものと考えられる。すなわちセンターから右方向に打ち返さないと、引っかける打球が続出するスタイルなのだ。

 また写真3を観ると、打球に勢いつける意味でも大事なトップの深さが尋常でないことがわかる。しかしその際に、グリップが身体の奥に入り込み過ぎて、中々バットのヘッドが出てこないのだ。恐らく大学・社会人レベルに入っても、その球速・球威・キレに対応するには苦労することが予想される。

 ただそれだけならば良いのだが、実にスイングが大回りで(よく言えばスイングの弧が大きい)バットのヘッドが下がって出てくるので、ドアスイングのようになってしまっている。身体の割に大きなのを狙うのもプロからはあまり受けない要素なのかもしれない。またそうかと言って、フォロースルーなどまでの動作を観ると、スイングの後半は小さい。このスイング軌道を観る限り、けして長打を売りにするタイプでもないように思える。

 またこういったロスの大きなスイングをする選手ならば、尋常ではないヘッドスピードがあればその欠点を補うことが出来る部分がある。しかし彼のインパクトの強さやヘッドスピードの鋭さを観ると、まだまだ物足りないものを感じる。

<軸> 
☆☆☆☆

 頭の位置はソコソコ動くのだが、身体の開きを我慢しつつ、軸足が実に安定している。比較的安定した打撃をする選手ではないのかと言う印象を受ける。

(最後に)

 これまで触れてきた通り、中距離・アベレージヒッターならば、ある程度の守備・走力などでの付加価値が欲しいところ。だが彼にはそういった武器がない。そうかと言って打撃に関しても、かなり癖のある動作をしており、また打球の鋭さ・技術共々課題を多く抱えている印象を受ける。

 ただ打撃自体はこの課題を改善出来れば、良いものを持っているので楽しみな選手ではあると思う。ただ高卒即プロのスケール感、完成度には乏しく、まだまだ大学などで、その才能を磨いてからと言うことになるのではないのだろうか。これからの成長に期待して見守りたい。

(2006年 9月24日更新)


本多 公康(兵庫・育英高)捕手
182/83 右/右


個別寸評へ


郷田 敬弘(兵庫・神港学園)左翼
174/77 右/右


 それほど上背はないのだが、すでに高校通算30本塁打以上と言う長打力を秘めた強打が自慢のスラッガー。勿論、神港学園の4番を務めている。

(守備・走塁面)

 一塁までの塁間は、少々一歩目のバランスを崩しても4.50秒弱と言うことで、これは左打者に換算すると4.2秒前後と言うタイムに相当する。プロの基準も4.2秒と言うことを考えると、この選手は強打者でありながら基準を満たす程の脚力を有している。秋季大会7試合でも、チームトップの5盗塁をマークするなど、走力に関しては悪くない。

 ただ強肩と言われる左翼守備を観たが、キャッチング・判断力等、少々不安を覚える内容だった。大体高校レベルで強肩ならば、中堅か右翼を守っているはずだが、左翼を守っていることからもその能力は伺い知ることは出来るだろう。返球を観る限り、それ程強肩に見えなかった。上のレベルでも、打力を活かす意味で外野手なのだろうが、もう少し左翼の守備を磨かないと厳しいだろう。

(打撃スタイル)

<対応> 2〜4球目あたりでスイングをしてくるなど、平均的な打者だと言えるであろう。

<狙い球> 速球でも変化球でも、内角でも外角でも、打てる球ならば振って来る印象だ。

<打球> 引っ張る打球が目立つが、そうかと言って右方向への打球もきっちり打てている。

(打撃フォーム)

<構え> 
☆☆☆ 特に可も不可もなし

 スクエアスタンスで前足のカカトを浮かし、つま先立ちして構える。グリップは下げ気味に添える。腰の据わり・全体のバランス・前の見据え方は並程度と言った印象か。

<仕掛け> 遅すぎる仕掛け

 投手の重心が下がりきったあたりで、つま先立ちしていた足をベース側持って来る。本格的な始動きは、投手がリリースをした後ぐらいだ。これでは、一定レベル以上の投手の球威・球速のある球には対応出来ず苦しむことになるだろう。上のレベルを意識するのならば、幾分余裕を持って始動したい。

<足の運び> 
☆☆

足元を盤石にし、バランスの好いスイングを


 足を軽く浮かす程度で、ベースと離れた方向にアウトステップして踏み込む。踏み込み自体は悪くないのだが、踏み込んだ足のつま先が開いて着地してしまい、腰の開きが早くなっている。またインパクトの際にも足元がブレるなど、開きだけでなくパワーロスも助長している。

 アウトステップで、つま先を開いて踏み込むと言うことは、完全に腰の回転を活かして巻き込む打撃を得意としているはずだ。問題は、しっかり壁を作って叩くアウトコースの捌きだと言うことになるだろう。

<リストワーク> 
☆☆☆

本質的には、スラッガーなのか?

 トップを深く取ることを意識し過ぎているのか?グリップは身体の奥に入り気味だが、悲観するほどではない。バットを寝かせ気味に振り出して来るのだが、その際にヘッドは下がっておらずドアスイングになるのを防いでいる。インパクトの際の押し込みは悪くないが、スイングの弧やフォロースルーは、それほどでもない。確かにパワーはあるのだろうが、本質的にはスラッガーであるかは疑問が残る。

<軸> 
☆☆☆

開きの我慢が出来るのかが、今後の課題


 頭の位置は安定しており、軸足も強く安定している。軸足が強いと言うのが、打球を遠くに飛ばすのに重要な要素となる。あとは開きの早いフォームを修正出来るかにかかっている。

(最後に)

 打撃に関しては、格別突出していると言う部分は感じず、開きと言う課題がはっきりしてきた。また守備にも課題があり、この二つの課題を如何に改善して行けるのかが、今後上のレベルで活躍する上で、不可欠な要素となるだろう。

 意外に走力はあるし、頭の位置や軸足の安定感からも、課題を克服してくると面白い素材ではあるだろう。その強打に磨きをかけ、大学・社会人とステップアップして行って欲しい。


(2006年 4月10日更新)


松田 裕貴(兵庫・社高)捕手
173/68 右/左


 それほど体格には恵まれていないが、チームの守りの要。強肩自慢の捕手。


田垣 真太郎(兵庫・豊岡総合)三塁
184/70 右/右


 これだけの体格で、どのポジションでも守れる器用さも兼ね備える。


橋田 良太(兵庫・明石南)外野
182/71 右/左


 俊足と鋭いスイングを活かした核弾頭。広い守備範囲に強肩の外野守備も魅力。


井内 良介(兵庫・神戸国際大附)外野
174/72 右/右


 抜群の強肩・俊足の高い身体能力が魅力の好捕手。


先野 巧(兵庫・洲本実)一塁
171/78 右/右


 身体は小さいが、非凡な長打力で打球を飛ばす。


水杉 遼太(兵庫・加古川北)遊撃
177/67 右/右


 強肩を活かした遊撃手で、若竹の球にも力負けしないスイング。


青山 寛史(兵庫・関西学院)外野
176/80 右/右


 勝負強い打撃にパンチ力・走力・肩も基準以上。明石球場(両翼100M)で特大HRを打ってますし、一度見る価値がありますよ。


中山 慎一郎(兵庫・関西学院)外野
185/83 右/左


 超高校級の体格に、選球眼にも優れた長距離砲。通算HRは30本程度でしてそのHRにも魅力ですが、ここぞという時の逆方向への鋭いバッティングや進塁打などセンスは凄いものがあると思います。