【一章 転校生と風紀委員長と】
カツコツ・・・
先生のチョークの音がやたらと響く。
は、教室をざっと見渡す。
特に、変わった風も無い学校の教室。
・・・ただ、一角を除いて。
「・・・・・」
その一角の中心には、一人の少年。
この学校の制服はブレザーのはずなのに、何故か学ランを肩で着た、鋭い目つきをした少年。
「えー・・・イタリアに留学していた、 さんだ・・・ほら、挨拶して」
やっと黒板を書き終わったらしい先生が、に話しかける。
その声では意識を戻すと、
「あ、はい。です。まだ分からないこととかも沢山有るのでよろしくお願いします」
「じゃあ、の席は・・・」
先生が、教室を見渡す。
しかしが見た感じでは、どうやら空いている席は・・・
(あの男子の、隣か・・・)
たっぷり数分使い、先生はやっとの席をその少年の隣、と告げた。
その途端、教室がざわめく。
(・・・・?)
訝しむ間も束の間。「早く席に着きなさい」と言われ、その席に向かう。
「・・・よろしく」
が挨拶すると、少年は
「・・・・・」
無言のまま、を睨んだ。
周りの人はその視線が自分に向いたものじゃないと知りつつ震え上がっている。
しかしその視線が向けられている本人は、
「・・・・・(むっ)」
と睨み返し、席に着く。
(全く・・・挨拶したら何で睨まれるわけ?!)
このイライラの対象は、今は窓の外を見ている。
そうして、時間は過ぎる。
「あーっ、疲れたーっ!!」
は一人、屋上で叫ぶ。
今は一時間目と二時間目の間の休み時間。
「コレが学校生活なんて・・・ありえない」
どうやら隣の少年の名前は、雲雀恭弥と言うらしい。
でも、誰に聞いてもそれ以上の情報は皆怯えて話してくれない。
「全く・・・コレも全部アイツのせいだーっ!」
有りもしない罪を他人に押し付けないとやってらんない。
そう思ったとき、
「誰のせいだって?」
急に聞こえた声。
ギクリ、と後ろを振り返る。
そこにいたのは―――雲雀、恭弥。
「・・・別に。アンタに関係ないでしょ」
「悪いけど」
その言葉とともに、雲雀がとの距離を詰める。
そして
「僕にそういうの、やめてくれる?」
雲雀の一撃を、バック転してかわす。
「・・・・・?!」
着地して雲雀の方を見ると、トンファーを持った雲雀がこっちに向かってくるところだった。
は、制服のポケットからバタフライナイフを二本取り出すと、
「・・・ッ!」
トンファーを、そのナイフで弾き返す。
「まさか、こんなもん使う羽目になるとは・・・」
呟き、さらに襲ってくるトンファーをナイフで防ぐ。
「それだけ?そっちからはこないの?」
「悪いけど、喧嘩は好きじゃないからね」
攻防一戦。
その局面を変えたのは、
下からの、爆発音。
「「!?」」
屋上にいても、はっきりと聞こえた音。
(今の音・・・もしかして隼人?)
確かめようと、屋上から下に続く階段へと向かう。
ところが、
「どこに行く気?」
この雲雀が、そう簡単に獲物を離す訳が無い。
振り下ろされるトンファー。
「っ・・・どきなさいっ!」
そのトンファーを避け、雲雀の懐に潜り、一撃。
「・・・!」
その一撃は軽く雲雀の頬を切っただけだが、雲雀の動きを一瞬止めるのには十分だった。
その一瞬では身を翻し、階段を下りていった。
「・・・・・」
屋上に一人残された、雲雀。
頬の傷を軽くなで、
「ふぅん・・・久しぶりに、欲しいモノが出来たよ」
なんて呟いていたことをは知るよしもない。
「隼人っ!」
が校舎裏についたとき、獄寺は見知らぬ、パンツ一丁の男の子に土下座をしていた。
「・・・は?」
「やっと来たか、」
そう、赤ん坊・・・もといリボーンが言う。
「な、なんで三年の先輩が・・・?どういうことだよ、リボーン?」
「、コイツがボンゴレ十代目、沢田ツナだぞ」
「無視すんな!っていうかマフィアになんかならないって言ってるだろ!?」
そんなコントみたいなやり取りを呆然と見ている獄寺と。
「えっと・・・とりあえず、あたしは。で良いよ。
ボンゴレファミリーの一員なんだけど・・・」
「はぁ?!こんな女の子までマフィアー?!」
「・・・別に、女がマフィアだって良いじゃん・・・」
「え?!別にそういうわけじゃ・・・」
急にしょげてしまったに、ツナが弁解していると、
「ありゃりゃ、サボっちゃってるよこいつら」
下品な声が聞こえた。
見ると、いかにも不良ですって奴らが金属バットなどを持ってこっちを見ている。
青くなるツナ。しかし獄寺が、
「オレに任せてください」
といい、両手にダイナマイトを持つ。
「ちょ、ちょっと獄寺君!」
「隼人!相手は普通の人なんだよ!?ちょっと待ってー!」
ツナとが必死で止める。
その様子をリボーンは、止めもせず、勧めもせず、ただ笑ってみているだけだった。
あとがき
一章、大体って言うか半分以上オリジナルです・・・
つうか獄寺の台詞少ないよ・・・
ちなみに次の話はかなり飛ぶと思います。入ファミリー試験辺りまで。
ツナたちとが同じクラスじゃないからいけないんですけどね・・・
読んでくださった方々、ありがとうございます!
2007.06.05 黒音闇夜