gallery  Iwana Akizuki


    川面をキラキラと光り輝きながら
    上昇してゆくものがあった。
    僕はその一つを掴んだ。
    掌に載せて驚いた。クモである。
    上へ上へと運ばれているのだ。

      その現象を東北地方の言葉で
      何とか言ったはずだが、
      思い出せなかった。

    が、歩こうとして川原の石に
    つまづいて転んだとたん、
    忘れかけていた言葉を思い出した。
    ----"雪迎え"である。
    クモが天に向かって旅立つと、
    ほどなく雪が舞い始める----。
         --イワナ棲む山里より--