まず、遺贈について説明します。 遺言によって遺産を与える行為が遺贈≠ナす。 遺贈を受ける者(←受遺者)は、法定相続人である必要はないため、遺言者に「この人に財産を与 えたい!」と思う意中の相手がいれば、個人・法人を問わず、その相手方に対して自由に自分の財 産を譲り渡すことが出来ます。 ただし、相続人の遺留分を侵害する遺贈はできません。 ※ 遺留分を侵害する遺贈もできなくはありませんが、遺留分減殺請求をもつ相続人が権利を行使した場合、受遺者 は、その限度内で遺留分減殺請求者に財産を返還しなければなりません。 遺贈は死因贈与≠ノ似ていますが、遺贈が遺産をもらう相手方(受遺者)の承諾を必要としない 遺言者の一方的な単独行為であるのに対し、死因贈与は、遺産をもらい受ける者(受贈者)と、あ らかじめ契約を交わしておかなければ成立しないため、生前に受贈者の承諾が必要になってくると いう点で両者は異なります。 さて、話を戻しますが、あなたがおっしゃるとおり、遺贈には2種類あります。 ひとつは包括遺贈≠ナ、もうひとつは特定遺贈≠ナす。 あなたの質問にもある包括遺贈とは、財産を特定して受遺者に与えるのではなく、「遺産の2割」 「遺産の3分の1」といったように、漠然とした割合で遺贈する財産を指定します。 包括遺贈を受ける受遺者(包括受遺者)は、実質的には相続人と同一の権利義務を負うことになり ますので、遺言者に借金等のマイナス財産があれば、遺贈の割合に従った債務も引き受けなければ なりません。 したがって、受遺者にとってはあまり嬉しくない遺贈も中にはあるかもしれません。 そこで、包括受遺者も相続人と同様の手続きで、遺贈の放棄や限定承認をすることができます。 つまり、遺贈を放棄する受遺者は、自分のために包括遺贈があったことを知った時から3ヶ月以内 に家庭裁判所に対し放棄の申請を行い、限定承認をする場合には、他の相続人と共同して手続きを するということです。
特定遺贈とは、文字通り特定の財産を譲り渡す遺贈です。(遺贈の詳細については設問4へ) つまり、「○○にある別荘」や「○○にある土地200坪のうち50坪」といった具合に、遺贈する財 産を具体的に指定します。 特定遺贈は包括遺贈とは異なり、特に遺言で指定がない限り、遺言者のマイナス財産(借金など) を引き継ぐことはありません。
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