

見知らぬ者どうしが甘美なセッションを共にするため、自ずとそこにスムーズに事が運ばれるべく決まり事ができている。交通ルールの信号のように必ず守らなければ命を落としかねない(演奏を壊しかねない)ものもあれば、お先にどうぞのパッシングやお礼のバザードランプのように、規則ではないがマナーとして知っておけば円滑な進行につながるものもある。しかし、同じパッシングでも状況や出し方によって、「お先にどうぞ」が「あぶねえなタコ、俺が先に行くからさがってろ」になったりする。こうなるとただのマナーも命に関わる。スムーズに意思の疎通を図るにはその使い方を知ることが欠かせない。
ジャムセッションは、綿密な打ち合わせやリハーサルがあるものではないので、空中分解のリスクをいつも孕んでいる。これはプロでも(やっていることが高度な分)同様である。うまくいかないこともあるが、他人と楽器や歌で会話するジャズの楽しみには代えられない。
また、当然ですが、ジャズ好きが集まるので、いろいろな人と知り合えたり、バンドやセッションの声がかかったりして、自分の世界が広がっていくのも魅力。勇気を出して出発だ。
ジャムセッションをもっと勉強したい方に
初心者OK!ジャズを演ろう 高木宏昌(著)ジャズ批評ブックス
はじめてでも!?JAZZアドリブVo1/高木宏昌(著) 中央アート出版社