覇王愛人(1)

 現在は「少女コミック」誌上にて「ラブセレブ」(ド偉い政治家の息子である藤原銀蔵という咲也顔の銀髪男が、キララとかいう頭がポカーンなへっぽこアイドルとギシギシアソアソする…と思われるお話。咲也も友情出演する模様)を連載中の新條まゆ先生ですが、この「覇王愛人」はそのひとつ前に少女コミックで連載されていた作品。コミックス全9巻。よほど人気があったのか、ドラマCDまで発売されちゃってます。「快感フレーズ」のレビューはどうしたんだと言う声もありましょうが、なんか、こっちのほうが面白そう&書きやすそうなので、ということでどうかお許しを。
 というわけで、ものすごく不定期に、書ける所まで書きますので、以後よろしくということで。

 さて、この作品「覇王愛人」のヒロインは
秋野来実(あきの くるみ)。4年前に父親を亡くし、病気がちの母親と双子の弟との4人暮らし。生きるのが精一杯の貧しい環境ながらも、コンビニでアルバイトをし、懸命に生きているけなげな高校2年生の女の子です。少なくともこの時点では。ちなみに彼女のバスとのサイズはなんとFカップ。まゆたんは巨乳の女の子を描くのが好きなんでしょうか。

 そんなある夜。コンビニでのバイトを終え家路につく途中の来実は、すれ違いザマにある男と肩がぶつかってしまいます。ぶつかった拍子にバイト先の人から貰った弁当がグチャグチャに。コンビニのお弁当はぴっちりラップにくるまれてる事が多いので、普通落としただけでグチャグチャにならないと思うんだけどなあ。

「明日のおかずがああっっ」

「静かにしろ」
 いきなり男に口元を押さえられ、人気の無い所へ連行されてしまいました。こめかみに龍のアザを持つこの男、どうやら何者かに追われているようですが…。というかアザがなければ完璧に「快感フレーズ」の大河内咲也とうりふたつです。
コイツは咲也のクローン人間ですかー?
「いや!!離して、誰か助けて!!」
「騒ぐな!!静かにしろ」

 抵抗する来実に対して男はいきなりの接吻!!これにはさすがの来実もびっくりです。
「やっと静かになれたな…いいか…今度騒いだらその時は…」
 そういうと男は何を思ったか、いきなり来実の服の胸元を、両サイドから勢いよくひっぺがすと――
「この場でお前を犯(や)る」
 さすがまゆたんワールドのヒーローはやることが違いますなあ。ていうか、レイープなんてしだしたら相手がますます騒ぎ出しちゃってかえって逆効果なんじゃないかと思うんですがどうかと。
 とんでもない男に遭遇してしまった来実ですが、男が左腕を負傷しているいることに気付いた来実は、男の反対を押し切って、無理矢理自宅に彼を招いて応急手当をしてあげる事にしました。

 でもってこの後は、来実が明らかに不審者の男に対して
「とりあえずお風呂に入ってください」と勧めたり、男は男で、替えの着替えにと亡き父のシャツを出してやったのに、シャツを着ずに半裸で現れたりと、なんだかなあという展開のオンパレードとなります。
  男の名前は
黒龍(ハクロン)。どうして腕を負傷したのか、どうして追われているのかを尋ねる来実ですが…。
「世の中には知らないほうが身のためって世界があるんだ」
 と言うといきなり来実のくちびるを奪おうとする黒龍。しっかし腕を負傷してるくせに女を犯そうとしたりキスしようとしたり、油断も隙もありゃしませんなあ。
コイツはホントにケガ人ですかー?
「お礼のキスだ、イヤか?」
「そっそんな、あたし…あたしっ」
「お前、もしかして…あれが初めてだったのか?
そうか…じゃあ俺が――キスの仕方を教えてやるよ」

 そして結局またしても来実のくちびるを奪っちゃいました。隣の部屋じゃ母親と弟が寝てるって言うのに、来実も嫌がるどころかすっかりコーチングされちゃってます。
つーか嫌がれよ(w
「舌を使え…そう…もっと絡めるように奥まで――…」
 しかし黒龍はキスの最中に、来実に睡眠薬を口移しで飲ませます。いつの間にそんなものを口の中に仕込んだんだというツッコミは野暮ってことですかい?薄れ行く意識の中で来実は黒龍が耳元で「ありがとう」とささやいた後、家を出て行くのを目撃するのでした。キスの余韻と、龍の鈴を残して――。

 それからというもの、黒龍のことがどうしても気になって気になって仕方の無い来実。仕事中でもついついこめかみに龍のアザを持つ人を探してしまいます。
そんなのいねえよ、普通。
 そんなある日。学校が終わってバイト先のコンビニへ向かおうとする来実ですが、校門の前には高そうな外車に、黒いスーツを着た胡散臭い男たちが大勢立っています。
(なにごと?高そうな外車があんなにっ、お金持ちのお嬢様でも転校してきたの?)
 まあ自分とは関係ないものだと、バイトに遅れるので小走りで校門を出ようとする来実ですが、来実のカバンに黒龍が忘れていった龍の鈴がつけられているのを発見した男たちは、いきなり彼女の腕をつかんで呼び止めます。
黒服の男「秋野来実さんですね、お迎えに上がりました」
 そして有無を言わさず来実を車の中へと押し込んで、どこぞへと走り出していく車。
世間ではこういう行為を「拉致」と言います……って、快感フレーズでも似たようなシーンがあったような(w
 身に覚えの無い来実は
「帰して!」と言い続けますが、「少し静かにしてもらいましょうか…」とクロロホルムをかがされて眠りに落ちてしまうのでした。

 来実が目を覚ますと、そこはなんと車の中ではなく、飛行機の中!!窓からは雲が広がっています。さらに目の前の席には…!!
「ようこそ…我が龍王社の専用機へ…」
 なんとこの間助けた黒龍が高そうなスーツを着て偉そうにほざいているではありませんか。このコマ(単行本第1巻だと48ページ)で黒龍が持ってるワイングラスの柄がなんか曲がっているように見えてしょうがありませんが、まゆたんのデッサンが時々アレになるのはいつものことですので、まあ気にしないでおきましょう。
「窮屈な思いをさせてすまない、まもなく到着だ
香港はあなたを歓迎する…」

 そう言われてあわてて窓を覗き込む来実ですが、見えてきたのは香港の景色。
なんとこの女、香港にまで拉致されちゃっていたのです!!さすがマフィア漫画、快感フレーズとは拉致のスケールが違います…って、某国の拉致問題がクローズアップされている今となっては、非常にシャレになってないシーンじゃないかと思うんですが、どうかと(w
 自家用機が香港に着くと、タラップからリムジンの前にまで赤絨毯がしかれ、両脇にはたくさんの黒サングラスの男たちが二人を出迎えていました。あまりにも日常とかけ離れた状況に、思いっきりたじろぐ来実に対して黒龍は…。
「ゆっ夢よっ、これは夢よ、じゃなきゃこんなこと
そうだよね、現実にこんな事あるわけない、いきなり香港に来てもう一度黒龍さんに会えるなんて」

「そう…これは夢だ…、ただし、お前が俺に見せる夢だ
この香港でお前に最高の夢を見せてやろう」


 こうしてリムジンに乗せられた来実は、黒龍の所有するビクトリアピークのマンションへ。豪華な部屋と香港の夜景にうっとりしている来実。
「すてきな思い出をありがとうっ、あたしもう――…って何してんですか?」
「決まってる、服を脱がしてるんだ…」
 有無を言わさず来実の服を引っぺがし、下着一枚の格好にさせちゃいました。さあ、このままセクースにおよぶのかと思いきや…高そうなチャイナドレスを持ち出してきました。それにしてもビンボーなわりにはずいぶんフリフリしてる下着をつけてますなあ来実は。けっこう高そうな下着だ(w
「このドレスに着替えろ、パーティに行くんだ、お前の白い肌にシルクのドレスはよく似合う
今夜、お前を香港のシンデレラにしてやる…大人しく俺の魔法にかかるんだ」

 言われるがままに黒龍の手によってチャイナドレスを着せられ、おめかしをさせられながら、来実はうっとりしちゃっています。
(あたしが――…シンデレラの魔法に!?
今夜だけ…今夜だけなら
バイトでいつも遅くなるから朝までに帰ればみんな心配しない
だから今夜だけ…黒龍さんの魔法にかかりたい…黒龍さんのシンデレラになりたい…
それで忘れられる、大切な思い出にできる――…)

 
おいおい、朝帰りするったって、レベルが違いすぎるぞ!大体ここ香港だし。ポジティブシンキングにも程がありますなあ。

 こうしてパーティ会場へ。来実は黒龍から命の恩人としてみんなに紹介されます。
「みんな…今日は俺の命の恩人、来実のために集まってくれて感謝する
あらためて紹介する、秋野来実…
いずれ俺の女になる…」
 いきなり人前で「俺の女」扱いされて、驚く来実。パーティ会場も騒然となります。
「ちょっ…ちょっとなに言ってるんですか、いきなりそんなことっ」
「俺が欲しいと思って手に入らなかったものはない、権力もお前も―――」

 こう言われた来実はすっかり黒龍にときめいちゃってます。
「今だけでいい、黒龍さんの彼女になりたい」と黒龍にしがみつく来実。そんな彼女をパーティ会場に来ている女性たちはいかにも気に入らないと言ったような表情で見つめているのでした。

 やがて部下に耳打ちされて、どこぞへと姿を消す黒龍。パーティ会場に用意された豪華なごちそうにたいそう驚いている来実に、さきほどの女性が「どうやって黒龍に取り入ったんだ」と迫ってきました。黒龍に気に入られる為に血のにじむような努力をしている彼女達にとっては、突然現れて黒龍とストロベリってる来実が心底気に食わない様子。
「取り入っただなんてあたし別にっ
あ…あたしはただケガをしている黒龍さんを助けただけで
それにあたし黒龍さんのことまだよく知らないし
大金持ちで、こめかみに龍のアザがあるって事くらいしか…」

 来実の言葉を聞いて会場はにわかにざわめきだします。どうやら黒龍のこめかみの龍のアザは
「死の黒き龍」とか呼ばれているそうで、そのアザを見たものは死ぬと言われてる…んだとか。
 みんなが変な目で見てばっかりで会場にいづらくなってしまった来実は会場を飛び出します。そして廊下で黒龍と部下の会話を偶然聞いてしまいます。
「俺にケガを負わせた連中のことなら片付けた、1人残らず殺ったからな」
 さらには日本で黒龍を襲った連中の組織までもブッつぶすとほざきだします。
「香港マフィアを裏切るとどうなるか思い知らせてやれ」
 ずいぶんと強気です。でもそんな強いんだったら前回どうして襲われたんですかあんたは。部下も死ぬほどいるはずなのに、そもそも何のために香港マフィアのボスだと思われるコイツが日本にきたのか、そしてどうして襲われたのか、その辺の描写が無いから良くわかんないなあ…。はあ。
 黒龍の事をただのお金持ちのカッコいい人程度にしか思ってなかった来実ですが、実は香港マフィアのおっかない人間だと知って、思いっきりビビってしまいました。来実は黒龍に、家族も待っているから日本に帰りますと切り出しますが、返ってきた返事は…。
「帰さないと言ったら?
言ったはずだ、俺の欲しがってるもので手に入れられないものは無いと…
お前を日本には帰さない」
 このひと言で自分の立場をイヤと言うほど知らされてしまう来実なのでした…。
 来実に対して自分の正体を明かす黒龍。黒龍は「龍王社」と呼ばれる、香港マフィア最大の組織の総代表でした。ちなみにコミックバンチにて現在連載されている「内閣権力犯罪強制取締官 財前丈太郎」と言う作品の中で「覇王黒龍会」という名の、どう考えてもこの漫画と関係があるとしか思えないような暴力団組織が出てきますが、残念ながらなんら関係がないようです。偶然って怖いなあ。
 自分が惹かれていた相手が香港マフィアのトップと知って来実は大ショック。そしてあらためて日本へ帰ると言い出します。しかし…。
「どうやって?お前ひとりの力でどうやってこの香港から出て行く気だ?」
「皿洗いでもなんでもして、帰さないって言うなら飛行機のチケット代、自分で稼ぎます!!」
 こらこらちょっと待て、航空券の心配するのもいいんですけど、
その前にパスポートはどうするんですかー?突然拉致られた上にビンボな来実がパスポートを持ち歩いているとは思えんし。大使館か領事館に逝って来いよと(もっともこんな時間に大使館や領事館が開いているかどうかは別問題として)
 そんな筆者のツッコミなどどこ吹く風、来実は自力で帰る気まんまんです。すると黒龍はこんな事を言い出します。
「だったらいい方法がある、
体を売れよ
お前なら1回で300香港ドルは稼ぐ…1日10人相手にしたとして一晩で稼げない事もない
なんなら俺の体で稼がせてやってもいい…
たっぷり10人分かわいがってやろう… 一晩中俺に責められて…泣きわめくがいい…」

 こんなとんでもない事をほざきながら、
後ろから来実のおっぱいを揉みしだき、スリットから手を入れて股ぐらをまさぐったり、首筋にキスしようとしたり…まゆたんワールドのエロエロ展開大炸裂です。
 それでも黒龍の手を振り切ってパーティ会場を飛び出し、たったひとりで飛行機代を稼ごうと街へ飛び出した来実。あとを追おうとする部下ですが黒龍は引き止めます。
「構わん…放っておけ、いずれ俺に泣きついてくる」

 異国・香港の夜の街で、自力で帰りの飛行機のチケット代金を稼ぐため、仕事を探しに奔走する来実。しかし…。
「いいかげんにしな!!その高そうなドレス着て皿洗いがしたいだって!?バカにするんじゃないよ!!」
 高価なチャイナドレスを着たその身なりでバイトをしたいと言っても説得力などあるはずもなく、まったく相手にしてもらえません。……まあ、こんな夜にいきなりアポ無しでやってきて、しかも日払いで雇ってくれと言うこと自体、非常に無理があるんですけどね。電波少年じゃあるまいし。でもそれ以前の問題として…。
 
なんで普通に広東語で会話が成立してるんですかこの女は!!明らかに地元のおばちゃんとかと普通に会話してるっぽいしなあ。ドラえもんの秘密道具である、翻訳コンニャクとかでも食ったんでしょうか?

 仕事が見つけられずに途方にくれていると、「仕事ならいいとこ紹介するよ」と、いきなりチンピラ風情の男たちにどこぞの建物へと連行されてしまいました。来実が連れてこられた所は売春宿で、チンピラたちは龍王社の下っぱどもでした。
チンピラ「かわいい顔してるじゃねェか、じゃあまあとりあえず…体を見せてもらおうか…」
 嫌がる来実をよそに服を脱がしにかかるチンピラたち。たちまちチャイナドレスを引っぺがされてしまいました(チャイナドレスは高そうなので身売り金としてもらっておこう、とのこと)。んでもって、来実のFカップのおっぱいを目にした彼らは
「すげえ、色も形も最高だ、コイツは金になるぞ」と大絶賛の嵐。
「問題は…」
 チンピラのひとりが来実のパンティに手をかけ、さらにお股をご開帳させにかかります。
「やっ…見ないで!」


来実のお股を見て顔を赤らめる、思いっきり純情な下っぱマフィア

 来実のお股を凝視した男は、顔を赤らめてポツリとひと言「きれいだ…」 これがこの作品を語る上で避けては通れない伝説のワンシーン「お股パカーン」です。
 すっかり見とれちゃってます。来実のお股がどれだけ綺麗なのか知りませんが、お前ら経験ないんかい!と思わず突っ込みを入れたくなってしまいます。コイツらマフィアのくせに純情さ丸出しです。きっとコイツら田舎から出てきてそれほど間がないのでしょう。
それとも来実のお股は本当に光り輝くほどにまぶしいほど素晴らしいシロモノなのでしょうか(w いずれにせよとんでもないお股です。
 来実の魅惑のお股に魅了されてしまったチンピラたちは、お客さんに出す前に自分達で味見してみたいという衝動に駆られ、来実をレイープしようとします。ああ、来実は異国の地で、こんなわけの分からない純情チンピラどもにバージンを奪われてしまうのか……と、その時。ドアを蹴破って黒龍が現れます。こめかみには龍のアザが浮かび上がっています。黒龍は下っぱたちに銃を向けると開口一番…。
「貴様等の網膜に焼きついた映像を消してやる…」
 そして有無を言わさずチンピラ3人を射殺!!まあ、自分達のボスの女をレイープしようとしたんですから当然といえば当然の処置ではありますわなあ。

 こうして結果的に黒龍に助けられた形となった来実。
まあ、全ての元凶もコイツなわけですが(w で、その元凶が来実に対して放った第一声はと言うと…。
「なぜ俺に泣きついて来ない!!そんなに身体を売りたかったか!!」
 
(゚Д゚) ハア?なんでコイツがこんな事をほざくのか理解できません。つーか、身体売れって言ったのお前じゃん!!しかし、筆者のそんなツッコミを無視するかのごとく、ふたりの会話は続きます。
「違うっ、あたしは…」
「なぜ俺を避ける…俺から離れようとするっ
金も権力も、お前の欲しいものはみんなくれてやるのにっ、何が不満だ!!」
「そんなんじゃ…」
「教えろ…どうすればお前の心は手に入る
どうしたらお前の美しい身体を俺の好きに出来る、どうしたら…」

 鋭い視線で来実に迫る黒龍。ズキューンと来た来実は黒龍への気持ちを押さえきれずにこう答えるのです。
「あたしを…抱きしめて…」
 その言葉どおり来実の体を抱きしめる黒龍。という所で…つづく。
 で、このあと来実と黒龍はマンションでまっぱで乳繰り合います。しかし、このままここで抱かれたら後戻りできない気がした来実は、念を押すように…。
「あ…あたし、黒龍さんのことホントに好きになってもいいの?
マフィアって事しか知らないあなたを、こめかみの龍のアザの意味さえ知らないのにっ…」

「俺の全てを知ったら、おまえは俺を愛せない…」
「どうしてそんなことがわかるの?」
 来実とのセクースを中断してガウンを羽織る黒龍が語ります。
「俺が初めて人を殺したのは14歳の時…相手は俺の父親だ
必要なら肉親もこの手にかける…そうやって生きてきた…
どうだ?これでも俺を好きになれるのか?俺を愛せると――…」

 しかし来実は涙をこぼして
「つらかったでしょう?自分の父親をこの手にかけるなんて」とトンチンカンな答え。そして黒龍は自分の過去を話しだしはじめます。
 黒龍の本名は「王麗成(ウォン・リーチェン)」。こめかみの龍のアザは生まれつきらしいです(それにしては明らかに人口的っぽいアザですけど)。黒龍の家は中国王家の血を引く名家ですが、彼が生まれた後、身内では不幸が相次ぎます。占い師に診てもらったところ
「このガキんちょには死の黒き龍がついているからこのままじゃお前んちの家系滅んじゃうよ」とのこと。それを聞いた黒龍パパンは息子をムッコロそうとしますが、スキを見計らって黒龍ママンが息子を家から連れ出します。しかし、追っ手から逃げ切れないと悟ったママンは黒龍にお守りとして「ある物」を託し、自らおとりとなって死んでしまいました。
 その後、どういう経緯があったのかはわかりませんが、黒龍はある香港の大金持ちの男の目に止まります。男は黒龍が持っていたブツを見てビックリ。ママンがお守りにと持たせてくれたものは、中国王家に伝わる伝説の石
「龍玉」だったのです。というかこのおじちゃん、龍玉を見るまでは黒龍の体が目当てで近づいたんじゃないかってくらいにホモショタ臭がするんですけど、それは気のせいですかー?
 そして大金持ちのおじちゃんは黒龍を殺人の道具として育て上げます。マフィアのバックがほしかったからだそうで。そんな時、ママンが自分と龍玉を家から持ち出したためにパパンに殺されたと知った黒龍は、14歳の時、パパンの前に現れて、そして…。
「結局…俺は一家を滅ぼした、運命だったのかどうかは知らない…
忌わしい存在なら忌わしい生き方があるはずだ…」

 黒龍の過去話を聞いて、またしても泣き出しそうになる来実。黒龍は来実のおっぱいの中に飛び込んで…。
「泣くな!今夜はお前のぬくもりで眠りたい…」
 黒龍の反応に来実は顔を赤らめながらも。
(黒龍さん…この人は…龍のアザと一緒に心の傷を隠してるんだ
優しさやぬくもりは与えられないと誰かに伝えられない、愛だって…
あたし―――…あなたのそばで愛を伝えたい…
あたし、今まで幸せだった、あったかい家族と笑顔があふれていたから
みんなごめんね、あたし黒龍さんと一緒にいたい)

 こうして家族と離れて黒龍のそばにいると心に決めた来実。
この時点で病気持ちのお母さんと双子の弟は放置プレイ決定です。彼らの今後の人生が激しく気がかりです。しかし来実が寝言で「お母さん…」と口にしたのを聞いた黒龍は、ある決意をするのです。

 翌日。来実が目を覚ますと、黒龍は大事な取引の為に身支度を整えている所でした。
「あの…あたし香港に残る前に、家族に連絡しなくちゃ」
「その必要は無い、お前は1時の飛行機で日本に帰れ、飛行機のチケットは用意してある」

 あのー、チケットを用意するのは勝手なんですけど、
パスポートはどうするんだと小1時間(以下略)
 こうして来実は失意のまま、部下に連れられて空港へ。
(やっと日本に帰れる…ずっと日本に帰りたかったはずじゃない
なのに…こんなにつらいなんて!!
このまま本当に帰ってもいいの?忘れられるの?)

 飛行機の出発までに黒龍が現れてくれないものかと、淡い期待を抱きながら待つ来実。すると…出発時間直前になって黒龍が現れました。わざわざ取引の最中に席を立って、空港に駆けつけ来実の前に姿をあらわしたのです。
「大事な取引」と言ってた割にはずいぶんぞんざいな扱いですなあ。取引先の相手にもらい屈辱。
「なにもかも捨てる勇気はあるか…平凡な幸せも未来も…
俺に命を預けるか?俺を愛せると誓うか?」

 問いかけに来実が迷わず
「うん」と答えると、黒龍はやれやれだぜといった表情で
「…ったく、物好きな女だな…来い…連れ去ってやる…」
 こうして黒龍の胸に飛び込んでいく来実。抱き閉めるシーンで終わりってのは前回と一緒の終わり方のような気もしますが、まあいいや(w つづく。
(黒龍さんについて行く―――…何があっても離れない、そう…決めたから)
 家族を捨て、故郷を捨て、ひとりのアホボンマフィアについて行くと心に決めた来実。しかしふたりで空港を出たところで…思わぬ展開に。突然一台の車が黒龍たちに近づいたかと思うと、車に乗車していた男がいきなり銃口を黒龍に向けて発砲!!
「伏せろ!!」
 とっさに来実をかばう黒龍。黒龍に向けて放たれた銃弾は、部下が身体を張ってかばいます。しかし車は体勢を立て直して、再び黒龍をムッコロそうと、車の窓から身を乗り出して、男が黒龍に向けて銃口を向けます。
「来実!!俺の後ろに隠れてろ!!」
 迫ってくる車に対して、黒龍は来実をかばいつつも、自ら銃を取り出して迎え撃ちます。そして…。

バンバン

 黒龍の放った銃弾は車の運転手と狙撃手の額に見事に命中。2人とも即死です。運転する人間がいなくなって暴走し始めた車は、そのまま空港のガラスにぶち当たってしまいました。
 まゆたんはこの作品の連載をはじめる前に、香港のアクション映画を見まくっていたようです。せっかくのアクションシーンで緊張感を高めようという気持ちはわかるんですけど、
銃声の「バンバン」という薄っぺらい擬音のせいで、まるでチビッ子ギャングが銀玉鉄砲で遊んでいるかのような、迫力・緊張感のカケラもないシーンになってしまってるのが悲しい所です。やっぱり「野望の王国」みたいに、銃声は「ドキューン」じゃないと(w

 さて。射殺した男たちの身元を調べる黒龍。すると男の着ているスーツの襟元に、「虎」の字が書かれている代紋が見つかります。
「白虎会…」
 どうやらこいつらは、
「白虎会」なるライバルマフィア組織が黒龍を暗殺するべく送り出した男たちみたいです。つーか、こんなご丁寧に、敵に身元がバレバレになっちゃうような物をわざわざ身につけてくるなんて、アフォですか白虎会は。
 そして空港の職員に「ガラス代だ…」あさっての方向を向きながら札ビラをばら撒いていると、龍王社の車がやってきたので、乗り込む来実と黒龍。その車中…。
「どうしてこんなふうに殺しあうの?どうしてここまでしなきゃいけないの?」
「それが俺の生きる世界だ
俺の首には懸賞金がついてる…いろんな組織のマフィアが俺の命を狙ってる
俺を殺せば香港の黒社会が手に入るからだ
けど俺は…そんなちっぽけなものに興味はない、俺がほしいのは…世界だ」

 こんな事をほざきながら拳を握り締める黒龍。来実はもうメロメロです。はいはい、もう勝手にしてくださいって感じですけど(w

 マンションに帰ってくると、そこには大勢のマスコミたちが待ち構えていました。そして黒龍に押しかけインタビューを敢行します。
「黒龍さんっ、ちょっといいですか?お話をっ」
「今日の空港での事件についてひと言」
「なんのことですか?」
「対立する白虎会との抗争だというウワサですが…」
「私とは関係ありませんね」
 あのー。マフィアのボスって、こんな風にいちいちマスコミのインタビューに答えるものなんですかー?普通こんな連中が待ち構えていようもんなら、前もって部下が寄り付かないように規制するのが普通なんじゃないかと(w
 まあ、黒龍もさすがにマスコミ連中がうざかったのか、部下に指示します。
「警察に手を回して黙らせろ、金はいくら使っても構わん…」
 
あんた指示出すの遅すぎ(w
 で、この後は来実が夢の中で黒龍とギシギシアソアソしている淫夢を見て自己嫌悪してしまうシーンとか、射撃練習場にて来実と黒龍が射撃コントをやったりとか、そんなシーンが挟まれています。それにしてもマンションの中に射撃練習場が作ってあるってのもなんだかなあ…他の住民大迷惑ですな(w

 一方そのころ…とある場所では。一人の偉そうな立場の男に、部下達が「申し訳ございませんっっ」と謝っています。
「その言葉…何回聞いたと思っている、黒龍のガキ一人殺せないとはな
聞けばあいつは数人の部下しか連れてなかったというじゃないか…
情けないとは思わんのかっ」

 黒龍の暗殺を企んだ、白虎会なる組織で、ボス格っぽい男が情けない部下を叱責しています。彼は黒龍の暗殺をしくじってしまった事にかなりご立腹の様子。
「会長、その事なんですけど新たな情報が…最近黒龍の周りに女の影が…」
「そんなもの、吐いて捨てるほどいるだろうっ」
「それが空港に行ったのもその女を引き止めるためだったとか…
日本人の女なんですが…こいつです」
 部下が空港で撮影した来実の写真を見ると、この男は…。
「この女…使えるかもしれん…」
 顔に傷を持つ、美形なこの男。いったい何を企んだのでしょうか…というところで、第1巻収録分はおしまい。第2巻へと続きます。

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